
中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)を巡り、財務省が4月にも有識者会議を新設する方向で調整していることが30日、分かった。想定される制度・技術面での課題を洗い出し、発行可能性を含めて議論を進める。
有識者会議では、日本でCBDCを発行した場合の法的な位置付けなどについて検討する。現金を使用しない既存のキャッシュレス決済手段とのすみ分けや個人情報の取り扱いも主要な議題となる見通しだ。
CBDCについては、中国や欧米の中銀が導入の検討を進めている。日本でも、日銀が2021年4月から実証実験を始めた。
政府は20年7月に閣議決定した経済財政運営の基本指針「骨太の方針」で、「各国と連携しつつ検討を行う」と明記。黒田東彦日銀総裁も今月28日の講演で、「今後実現していかなければならないし、実現していく」との認識を示していた。
時事通信