先進７カ国（Ｇ７）農相会合が２２日に宮崎市で開幕するのに先立ち、野村哲郎農林水産相は２１日、来日した米欧の閣僚と宮崎市内で個別に会談した。欧州連合（ＥＵ）欧州委員会のボイチェホフスキ委員（農業担当）との会談では、東京電力福島第１原発事故後にＥＵが導入した日本産食品に対する輸入規制の撤廃を求めた。

野村氏は、ＥＵ加盟国のドイツとイタリアの閣僚にもそれぞれ輸入規制撤廃を要望。６月末とされる規制見直しに向けて働き掛けを強めた。

ビルサック米農務長官との会談では、持続可能な農業の実現に向けた日米対話の設置で合意した。ＩＴを活用したスマート農業の推進や農薬使用の削減などについて、農水省と米農務省が定期的に情報交換する。

日米農相は、食料安全保障の強化に向けてＧ７会合で結束する重要性についても認識を共有した。野村氏は、米国に輸出する日本産牛肉の低関税枠を拡大することも求めたという。

時事通信