
ブリスベン:一時はテニス引退も考えたと語る日本の大坂なおみ。今年7月に母になったあと再びテニス愛に目覚め、現在はブリスベンでの復帰戦に備えている。
26歳の大坂は、2022年9月に東京で開催されたパン・パシフィック・オープンの2回戦で棄権したあと、メンタルヘルスの問題を理由にプレーから離脱していた。
コートを離れている間、彼女は長女シャイを出産した。2023年のウィンブルドンまではテニスの観戦すらしなかったという。
復帰を喜ぶ大坂だが、引退は常に脳裏にあったという。
「東京(パン・パシフィック・オープン)の直後、1カ月くらいは引退を考えていました。テニスに喜びをまったく見いだせなくなっていたのです」と、彼女はブリスベン国際でのシーズン開始を前に語った。
「見てくれている方々にとっても、私にとってもフェアではないと思いました」
「でも、3歳のときからテニスを続けてきて、まだまだやりたいことがたくさんあると考え直しました」
大坂は、出産を経てテニスとの向き合い方が変わったと語る。
「コートを離れている間に、いままで以上にテニスの魅力に気づけたと思います。お母さんになったことで、わたしの心構えは確実に大きく変わりました」
「前よりもずっとオープンになり、忍耐力が身につき、身体的にも強くなったと思います」
グランドスラムで4度の優勝を果たした大坂は、全豪オープンの前哨戦であるブリスベン国際にワイルドカード(主催者推薦枠)として出場し、初戦は世界ランク84位のドイツのタマラ・コルパチュと対戦する。
「長い間プレーしていなかったので、もちろん不安も感じます。でも負けず嫌いなので、ナーバスになりつつも、勝ちたいという気持ちでいっぱいです」
「今はいろいろなことが頭の中を駆けめぐっています」
「いちばん考えているのは、ただコートに立って、その場のエネルギーを吸収して、雰囲気を味わいたいということです。私にとって、きっとかけがえのない体験になるはずなので」
AFP