ラスベガス:ホンダは9日、米ネバダ州ラスベガスで同日開幕した家電見本市「CES」で、新たな電気自動車(EV)ブランド「0(ゼロ)シリーズ」を発表した。ゼロから新たな価値をつくるといった意味合いを込めた。2種類の試作車も初披露。2026年から北米市場に投入し、順次拡大する。
EV市場では、米中メーカーが販売台数で先行。日本メーカーが出遅れを指摘される中、挽回を図る。三部敏宏社長は発表会で「モビリティの喜びと自由を次のレベルに引き上げられると確信している」と語り自信をのぞかせた。
2車種は、スポーツカーのように低重心のセダン型「SALOON(サルーン)」と、ミニバン型「SPACE―HUB(スペースハブ)」。特定の条件下で自動運転機能が使え、緊急時は運転者が操作を引き継ぐ「レベル3」に対応する。人工知能(AI)を活用し安全性を高める。
AIが、音楽の好みなどを踏まえて提案するなど車内空間も快適にする。目的地に近づくと周辺情報や経路を表示する。
航続距離は300マイル(約482キロメートル)を実現。急速充電は15分以内の完了を目指す。ゼロシリーズをはじめとした次世代EVに採用する新たなエンブレム「Hマーク」も公開した。
時事通信