
鈴鹿:オーストラリアGPで完走を逃したマックス・フェルスタッペンは今週末の日本GPの優勝候補に挙げられているが、フェラーリはどんな不手際も見逃さない構えだ。
3度のワールドチャンピオンに輝いたフェルスタッペンは、メルボルンのレースででブレーキに問題が発生し、レッドブルから煙が上がったため、2年ぶりにレースをリタイアした。
2週間前にはカルロス・サインツがチェッカーフラッグを受け、チームメイトのシャルル・ルクレールもそれに続き、フェラーリがワン・ツー・フィニッシュを飾った。
フェルスタッペンは、バーレーンとサウジアラビアで圧倒的な勝利でシーズンをスタートさせた。オーストラリアでは逆転されたが、日本では過去2年間にわたり勝利してきた。鈴鹿はフェルスタッペンにとってお気に入りのサーキットのひとつだ。
日曜日のレースは雨の予報が出ているものの、彼の優れた技術とレッドブルの性能が、大きなカーブや高低差のへ激しいレースコースでも、いかんなく発揮されるだろう。
「こんな日がいつか来ることは分かっていた」と、彼はメルボルンでの早すぎる敗退について語った。
「だから、9連勝という素晴らしい走りができたことを誇りに思う必要があるし、鈴鹿に向けてもっと強くなって戻ってくるよ」
フェルスタッペンのオーストラリアでのトラブルは、レッドブルにとって波乱のシーズンスタートとなった。チームの不和と、上司であるクリスチャン・ホーナーに対する疑惑が、グランプリでの勝利に影を落とした。
オーストラリアで、全勝チームとの契約を満了するつもりだと語っていたが、鈴鹿では落ち着きを取り戻したいところだろう。
2022年に2度目の世界タイトルを獲得し、昨年はレッドブルのコンストラクターズタイトル獲得に貢献した 「古巣 」のサーキットへの思い入れを、彼はたびたび口にしている。
フェルスタッペンは昨年、2位のランド・ノリスに20秒近い大差をつけて優勝している。
サインツのメルボルンでの勝利により、現役チャンピオンは今回、より厳しい戦いに直面するかもしれない。
来季はルイス・ハミルトンに代わって、フェラーリに移籍するスペイン人ドライバー、前戦サウジアラビアGPを欠場し、虫垂炎の手術をうけたサインツも復帰した。
彼は、チームメイトのルクレールに2.3秒差をつけ、3レースを終えてドライバーズランキングでフェルスタッペンをわずか4ポイント差で追っている。
「チームはこのワン・ツーに値する。完璧なレースを展開し、戦略も的中させた。メカニックたちは毎回正確で素早いピットストップを実施してくれた。週末を通して素晴らしい走りができた」と、フェルスタッペンから11ポイント差の総合4位につけているサインツは語った。
サインツとルクレールがノリスを抑えてフィニッシュ、マクラーレンのオスカー・ピアストリは4位だった。
かつて強かったメルセデスがシーズン序盤で見る影もないだけに、マクラーレンは日本GPでこの好調をさらに伸ばすつもりだろう。
メルボルンではハミルトンがエンジントラブルでリタイア、ジョージ・ラッセルは最終ラップで大クラッシュを喫した。この結果、イギリス勢は62レースぶりにポイント圏内に入ることができなかった。
7度のワールドチャンピオンに輝いたハミルトンは、意気消沈し、近い将来に好転する見込みのない、シーズン最悪のスタートだったと語った。
「今のところ、思うような競争力がないのは厳しいけど、努力を続けていくよ。短期的には、これ以上の挑戦は難しいだろう。でも、中期的には何ができるかを考えていくつもりだ」と語った。
AFP