

日本、君津: 黒い制服の上着を肩に無造作にかけ、日本の学校の机の上に足を乗せ、クルーと法廷を開いているジェイソン・ウーは、不良少年になりきって大満足していた。
29歳のニューヨーカーは、日本の外国人観光客向けの「紀美野高校」での1日模擬学校体験に参加していた。これは、ウーや彼の妻のようなアニメファンだけでなく、単に教育における文化の違いに興味がある人たちにもアピールするために企画されたものだ。
東京の南東約60kmにある学校を再利用したもので、参加者は約35,000円(245ドル)を支払い、日本の典型的な制服を着て書道やその他の授業を受ける。体育の授業では、綱引きや豆袋を高く投げて網かごに入れるなど、日本の伝統的な運動会の集団競技をする。
日本の小学生と同じように、地震訓練の練習や給食の配膳、一日の終わりには教室の掃除もする。
「これは、日本の高校生活の一部を体験できるものです」と、ソフトウェア・エンジニアのウーは語った。
超円安による観光ブームの中、10回目の来日となるウーさんのようなリピーターは、より没入感のあるアクティビティを求めている。
イベント企画会社Undokaiが企画したこの教室での体験は、「オーバーツーリズム」に苦しむ東京や京都のような観光地以外の地方に、より多くの観光客を呼び込もうという政府の計画とも合致している。
ネットフリックスで放送されている超常現象ドラマ『呪術廻戦』やラブコメ『桜蘭高校ホスト部』など、多くの漫画やアニメは高校を舞台にしており、特にアニメファンにとって高校生活を体験することは日本での最高の体験だ。
ウーさんの妻であるパリーナ・ケウクラジャン(27歳)は、「多くのアニメは、学校生活が子供時代の理想的な部分であることを描いています」
「ノスタルジーの一種で、自分たちでも体験してみたかったのです」とウーさんの妻は言う。
旧制亀山中学校の校名である「キミノ」は、「あなたの」高校という意味と、イチゴと温泉で知られる君津市の町名をもじったものだ。
日本が急速に高齢化し、少子化が進む中、生徒数の不足から2020年に廃校となる。政府のデータによれば、過去20年間に全国で6,500校近くが廃校になったという。
「これが廃校の活用方法の手本になったり、地域活性化の新たな方法として注目を集めたりすれば、ぜひ他の場所にも広げていきたい」と、Undokai会の創設者である米司隆明氏は語った。
ロイター