
船橋:日本はバスケットボールの強豪国になる野心的な計画を立てているが、スター選手である八村塁の騒動や国内リーグの方向性をめぐる意見の相違は、成功がスラムダンクとは程遠いことを意味している。
かつて世界の舞台では雑魚だった日本は、昨年のパリ五輪の出場権を獲得し、グループリーグでは最終的に銀メダルのフランスを延長戦まで持ち込んだ。
国内では、B.リーグは記録的な観客動員数と収益を上げており、新しいアリーナが建設され、アメリカのNBAに次ぐ世界第2位のリーグになる野望を抱いている。
島田 慎二チェアマンは、Bリーグの「スポーツとライブエンターテイメントのミックス」が日本のファンに何か違うものを提供していると言う。
「多くの人が初めてBリーグの試合を観戦し、サッカーや野球よりも面白いと言って、また来たいと言ってくれます」と彼は東京都心にあるBリーグの豪華なオフィスでAFPに語った。
島田氏によると、Bリーグはすでにヨーロッパや中国のリーグにビジネス面で追いつきつつあり、コート上でも差を縮めるためのステップを踏んでいるという。
各チームは、ブルックリン・ネッツでケビン・デュラント、カイリー・アービング、ジェームズ・ハーデンの「ビッグ3」とともにプレーしたアリーズ・ジョンソンのようなNBA経験者と契約している。
ジョンソンは、自分がNBAにいた頃はB.リーグについて何も知らなかったが、エリートレベル以下に落ちる他の選手には勧めたいと言う。
「保証されるお金やライフスタイル、すべてが規則にのっとって行われていることを確認する方法など、選手たちは何も怪しいことはないと安心してプレーできる」と彼は言う。
B.リーグは地元のタレントにも投資しており、昨年はNBAで6シーズンを過ごした日本代表のスター選手、渡邊雄太を呼び戻した。
日本でプロとしてプレーしたことのない30歳の渡邉は、怪我に苦しんでいたが、Bリーグのプレーオフが近づくにつれ、活動を再開している。
渡邉と八村は、2023年に沖縄で開催されたワールドカップでパリ大会への出場権を獲得し、人々の想像力をかき立てた日本代表の二大看板である。
日本代表はオリンピックで立派な成績を収めたが、その3ヵ月後、八村が日本のバスケットボール界の重鎮を痛烈に攻撃した後、チームを辞めると脅したことでムードは悪化した。
日本で最も成功した選手である27歳の八村は、日本バスケットボール協会の「利益第一主義」を非難した。
彼はまた、2021年の東京オリンピックで日本女子を銀メダルに導いた後に就任したトム・ホヴァスヘッドコーチにも辛辣な言葉を浴びせ、「アメリカ人は世界レベルでマネージメントしていない」と言った。
八村はまだ復帰するかどうかを明言しておらず、渡邉は関係が修復されることを望んでいる。
「彼が公の場でこのようなことを言うということは、大きなストレスが溜まっていたのだろう」
「コミュニケーション不足が問題になった」
渡邉は、2026-27シーズンからBリーグ・プレミアとして再出発する準備を進めている国内リーグも、コミュニケーションの問題で頓挫するのではないかと危惧している。
リーグはサラリーキャップの導入と、一度にコートに入れる海外選手の数を2人から3人に引き上げることを計画している。
この計画によって、リーグは選手会と対立することになった。選手会は、日本人選手の年俸とコートでプレーできる時間が減ってしまうことを懸念している。
島田氏は、全体的なレベルを上げ、チーム間の質の差を縮め、ファンがよりエキサイティングな試合を観戦できるようにするために必要な変更だと主張している。
日本のバスケットボールが微妙な時期にある今、渡邉は皆に協力するよう促している。
「日本のリーグなのに、コートに日本人選手が少ないとファンがどう思うのか、ちょっと心配です」と彼は言う。
「レベルの高いバスケットボールを見たい人にはいいけれど、選手を応援したいファンにとっては、そこにギャップが生まれる」
「今は多くのファンが試合会場に足を運んでいるが、この状態が続くのか心配だ」と付け加えた。
AFP