
横浜:東京に拠点を置くロケット新興企業は20日、日米初の共同商業打ち上げを実現し、日本のロケット不足を解消することを目指し、12月に米国製エンジンを使って米国で試作機を試験的に打ち上げると発表した。
商業ロケットの世界的な競争は、スペースX社が牽引している。スペースX社は火曜日、完全再利用可能なスターシップの9回目の試験を実施した。ブルーオリジンを含むアメリカのライバル企業や、中国やヨーロッパの企業も再利用可能な打ち上げロケットを計画している。
しかし、日本にはコスト競争力のあるロケットがない。政府は、2030年代初頭までに国内宇宙産業の規模を8兆円(554億ドル)に倍増させるという努力のボトルネックだと考えている。
イノベーティブ・スペース・キャリア社(ISC)は、同社のASCA1.0再使用型ロケットが、ニューメキシコ州のスペースポート・アメリカで、米国メーカーであるアーサ・メジャー社のハドレー・ロケットエンジンを使用し、100メートル(109ヤード)の飛行と着陸試験を実施すると発表した。
ISCの畑田 康二郎最高経営責任者(CEO)は記者会見で、低高度から始め、日本の新興衛星メーカーに対応するため、2028年までに軌道ロケットを製造するという目標に向けて、「忍者修行のような」テストを繰り返すと語った。
「日本の宇宙産業は独自の宇宙輸送サービスを必要としている…しかし、それを達成するためにすべてを自分たちで行う必要はない」と彼は東京近郊のパートナーであるJFEエンジニアリングの工場で語った。
元政府高官の畑田氏によって2022年に設立されたISCは、ロケット開発を迅速に進めるため、英国の3Dプリンター会社WAAM3Dを含むパートナーシップを締結した。
ISCは、スペースワンやトヨタが支援するインターステラテクノロジズとともに、日本政府のロケット開発補助金を確保している。ISCは、100kg(220.46ポンド)の人工衛星を宇宙に打ち上げることができるロケットの打ち上げ単価を、長期的には5億円まで下げることを目指している、と畑田氏は述べた。
ハドレーエンジンは、米国のストラトランチ社で極超音速機実験に使用され、ISCロケットに搭載できるよう米国の輸出管理許可を得ている。
アーサ・メジャー社のベン・ニコルソン最高成長責任者(CCO)は電子メールで声明を発表した。
ロイター