
アラブニュース
マラガ :横領などの容疑でスペインのフットボールクラブ「マラガ」の会長を解任されたカタール人事業家シェイク・アブドゥラ・アルタニは、クラブに850万ユーロ(1,007万ドル)を支払う義務があることが、裁判所資料で明らかになった。
2010年にマラガCFを買収したアルタニは、2月19日の判決により一時的に解任され、それ以降は裁判所の指名した管理者ホセ・マリア・ムニョスが事業を運営してきた。
現在も継続中のこの事件に関するスペインの裁判所資料は、アルタニとその家族が所有中のクラブから余分にお金を引き出し、個人的に使用したと主張する。
火曜、マラガCF小口株主会(APA)が保釈金を540万ユーロから1,170万ユーロへ増額することを要求したのを受け、裁判官が800万ユーロの保釈金をアルタニに課した。
アルタニがクラブを引き継いだ時、チームは2008/2009年シーズンでの昇格を受け、スペインのトップリーグ「ラ・リーガ」でプレイしていた。しかし、財政の悪化によりクラブは主力選手を売りに出すことになり、2018年にはチームがスペインサッカー2軍リーグへ格下げとなった。
APAはアルタニに対し、「不適切な経営、資金横領、および権力乱用的な企業契約の強制」について上訴した。
アルタニと息子のナセル、ナエフ、ラッカンはそれぞれ会長や取締役の任を解かれ、判決に対して控訴するため5日間が与えられた。しかしマラガの裁判所は、司法命令によるムニョスの管理を終了させる彼らの訴えは拒絶した。
ムニョスはクラブの日常的な経営を管理してきたが、裁判官による全ての主要な決定を優先的に実行しなければならない。
1月22日、スペイン当局はマラガの「ラ・ロサレーダ」スタジアムの捜査中に、コンピューターや資料を押収した。APAはアルタニの資産の即時差し押さえを要求したが、そのような動きは時期尚早であるとの理由で当該申請は裁判所によって棄却された。
APAの会長アントニオ・アギラールはアラブニュースに対し、同グループは「正義が行われることだけを望んでいる。マラガCFには3,000人の株主がおり、この男(アルタニ)の思い通りにはさせない」と話した。
アルタニはこれまで弁護士を通して事件に関連する声明を公表し続け、APAのメンバーたちによる申し立てに反応してきた。
「彼は広告代理店を雇った。マラガでは人々がその声明に対してますます怒りを強めている」と、アギラールは述べた。
クラブのファンも憤慨しており、アギラールは次のように付け加えた。「彼(アルタニ)はクラブを消滅の崖っぷちに追いやった。もし裁判官が介入して司法命令による管理者を任命しなかったら、マラガCFは4月30日に消えていたかもしれない」