
アリ・カリド
ドバイ:2022年のダカール・ラリーは、1月2日から14日の期間、サウジアラビアの砂漠で開催されると、アモリ・スポル・オルガニザシオン (ASO) とサウジアラビア自動車・オートバイ連盟 (SAMF) が、バーチャル・プレゼンテーションで火曜日夜に発表した。
「世界で最も過酷なラリーとしてこの上なく著名なダカール・ラリーを3度目に開催するサウジアラビア。ご来訪を歓迎します」と、SAMF会長のカリド・ビン・スルタン・アル・アブドゥラ・アル・ファイサル王子が述べた。「最初にそして最大の感謝を私たちの賢明な指導者に、そしてムハンマド・ビン・サルマン皇太子と皇太子のビジョン2030に捧げます。アフリカと南米を何年間か行き来していたダカールラリーを、サウジアラビアがついに誘致に成功し、初めて開催したのは2020年のことでした」。
ダカール・ラリーのディレクターを務めるデビッド・カステラ氏が、スタート、ゴール、休息日を過ごす都市、そして参加者が走破するステージ数など、2022年1月に開催される第44大会の重要事項を説明した。
カステラ氏は、また、新型コロナ禍の最中にラリーを開催することの難しさについても言及した。
「2021年のダカールをまとめ上げるのには苦労しました」とカステラ氏は言った。「新型コロナ禍 (COVID-19) の最中に、ダカールは2021年初頭に開催された数少ない大規模イベントの1つでした。すべてサウジアラビアの皆様のお陰です」と、カステラ氏は述べた。「ダカール・ラリーを開催できるように私たちと一緒に奮闘して下さったサウジアラビアの皆様すべてに感謝します。2021年のダカール・ラリーでは、新たなルート、新たな砂漠、新たな砂丘への挑戦が見られ、信じ難いほど見応えのあるラリーとなりました。勝者の予想がまったく出来ないオートバイレースの緊張感は最終日まで続きました。自動車のレースでも同様でした。ゴール前の2、3ステージまでは接戦でした」。
2021年のダカール関連のテレビでの放映時間は合計2,300時間に及んだ。ラリーを放映した国の数は190を超え、SNSでのフォロー数は450万だった。
2022年のダカール・ラリーには、全く新しい未踏のルートが登場する。
「この2022年のダカールは、砂と砂丘と広々とした景観をたっぷりと味わえるラリーになります」と、カステラ氏は言った。「ルートは南の『空虚の地』として知られるルブアルハリ砂漠に向かいます。2020年のルートも少しだけこの地域をかすめていましたが、今回は、ルブアルハリ砂漠の中に入り込み、砂丘の続く砂の大洋を巡るルートです」。
レースへの参加登録は5月17日に始まり、コースの発表は11月末の予定だ。参加車両は、12月第2週にマルセイユ港で船に積み込まれ、ジェッダには12月26日から28日の間に到着する見込みである。
12月31日と1月1日に、ハイルで車両検査が行われる。
「この2022年大会の出発地点となる都市はハイルです。技術関連、運営関連の車両検査はすべてハイルで行います。ならし運転もハイルで行っていただきます」とカステラ氏は述べた。「この大会では、バイク、4輪車、トラックの3つのカテゴリーで3つのクラスに分かれて競います。開会式は1月1日、本番のラリーは1月2日の朝にスタートです。そのままルブアルハリ砂漠へと南に向かって進みます」
「古き良き時代に倣って、砂丘に囲まれるようにして走るマラソン・ステージを含む、100%砂丘のステージが3つあります」とカステラ氏は付け加えた。「目新しいこととしてもう1つ、休息日はリヤドです。休息日には、車両はトラックで、参加選手は飛行機で移動します」。
第2週には、4つの難易度が高いステージが用意されている。カステラ氏によれば、巧みなナビゲーションが必要となる、さらに砂丘の多いステージだという。
「今回のダカール・ラリーは、砂や砂丘との戦いだとお考えください」と、カステラ氏は言った。「そうした障害物を何とか乗り越えてジェッダに辿り着いていただきます。そこで表彰式が行われ、車両は船に積み込まれてヨーロッパへ返送されます」。
ディレクターのカステラ氏は、また、昨年始まったダカール・クラシックの第2回大会も開催されると発表した。
「ダカール・クラシックは、昨年1月に第1回目が開催されました」とカステラ氏は話した。「初期のダカール・ラリーを走った先人たち、そして、発案者のティエリー・サビーヌ氏への敬意を表したいという思いから始まった大会です。私たちに夢だった1980年代と1990年代の自動車をじっくりと見る機会でもあります。既に60を超える参加チームが第2回ダカール・クラシックを待ち焦がれており、間違いなくすばらしい大会となると確信を持ってお伝えできます」。
カリド王子も、モータースポーツのファンに目を見張るようなレースをお届けするよう、SAMFとすべての主催者が全力を尽くすと、述べた。
「現在、連続3年目のラリーの開催を迎えることになりますが、この2年間で得られた豊富な経験を活用しつつ、未来を見据え、最高に楽しめるダカール・ラリーを実現します」と、カリド王子は語った。
「サウジアラビアは世界に比類の無い壮麗な景観に恵まれています。この変化に富んだ挑戦的な地形は、ダカール・ラリーの最適な開催場所です」。
「ダカール・ラリーの最も特筆に値する点の1つは、来訪者にも中継放送の視聴者にも同様に、寛容な文化、印象的な景観、友好的な人々というサウジアラビアの真の姿を伝えられる機会だということです」。