アラブニュース
ジェッダ:3月17日から19日に開催されるサウジアラビアの「ラリー・ジャミール」に15ケ国から34チームが参加し、全くの初心者からラリーの経験豊富なベテランまで、この女性限定の新しいナビゲーションイベントに世界各地から出場者が集う。
エントリーしたチームの大半はサウジアラビアからの参加となり、22チームが国を代表して挑む。リヤド、ジェッダの両都市からのチームが含まれている。
2022年のダカールラリーにサウジアラビア人として初めて参加したダニア・アキール選手は語った。「ラリー・ジャミールは、冒険心と新しい発見に満ちた感覚を刺激するイベントです。このラリーは、増え続ける女性ドライバーが心地よく運転できるとともに、一般道での運転とは全く異なる方法でドライビングを体験できるようにサポートしてくれます」
湾岸協力会議(GCC)の各国も含まれており、UAEとオマーンから複数のチームが参加予定だ。サルマン国王が2017年9月26日に女性が運転する権利を認める法令を可決したことを受け、ほとんどの参加者にとってサウジアラビアでの走行は初めてとなる。女性の公道での運転は、翌年の2018年夏までに許可されていた。
2020年の中東ラリー選手権に初のオマーン人レーサーとしてGCCから参加し、3位となったサナ・アル・シェカイリ選手は話した。「ラリー・ジャミール は、私が子供の頃から抱いてきた挑戦への想いを新たにするチャンスであり、特にモーターレースでは、このGCCの著名な女性限定レースで自分自身や出場者に挑む能力が自分にはあります」
オマーン初の女性自動車クラブも設立したアル・シェカイリ選手は、「参加するのがとても楽しみだ」とも述べた。「カーレースやラリーの世界でオマーン人女性のエンパワーメントになるだけでなく、この分野で活躍するオマーン人女性を国際的な舞台で紹介することにもなります」
米国から3チームが参加するなど、さらに遠くからサウジアラビアにやってくる選手たちもいる。また、スウェーデンとスペインから各1チームがエントリーしており、ヨーロッパからも参加チームがある。サウジアラビアに近いところでは、エジプトからも1チームが参加し、ハーイルとリヤドの間を走るこのレースに出場する。
米国に拠点を置き、ラリー・ジャミールが始まるもととなった「レベル・ラリー」に参加経験のあるセドナ・ブリンソン選手は語った。「ラリー・ジャミールに参加することは、私にとって、オフロードやモータースポーツの世界を初めて体験する女性をサポートする素晴らしい方法です。私の目標は、より多くの女性がモータースポーツに挑戦し、新しい冒険を受け入れられるように刺激を与えることです。国際色豊かなチームと競い合い、サウジアラビアの美しい砂漠をうまく走り抜けることを、私は心から楽しみにしています」
スピード勝負ではなくナビゲーションラリーとなるラリー・ジャメールでは、中北部の都市ハーイルを出発し、アル・カシムの各地を巡り、隠れたチェックポイントやチャレンジを経て、首都リヤドへと向かう。