
車いすテニス男子の第一人者として長年活躍した国枝慎吾さん(39)に17日、国民栄誉賞が授与された。
首相官邸で行われた表彰式に、ダークスーツに金色のネクタイを着けて臨んだ国枝さんは「僕より前に車いすテニスをプレーした先人の方々がいないと、僕自身もプレーする環境がなかった。
車いすテニスに関わってくれた方々の表彰だと思う」と謙虚に喜んだ。
岸田文雄首相は「前人未到の快挙を成し遂げ、パラスポーツの社会的認知度の拡大、スポーツの発展に極めて顕著に貢献した」と功績をたたえた。
国枝さんには表彰状と盾、記念品としてペアの腕時計が贈呈された。
ペアの腕時計は、競技生活を支えた妻の愛さんへの感謝を込めて選んだ。
「最後の5年間は一緒にツアーを回って苦楽を共にしてきたので、妻も含めて喜びを分かち合いたいと思った」と笑顔だった。
国枝さんは四大大会とパラリンピックの全てを制する「生涯ゴールデンスラム」を達成。国民栄誉賞はこれまでにスポーツや芸能関係者を中心に26人と1チームに授与されており、国枝さんは個人27人目、パラスポーツ選手としては初受賞となった。
時事通信