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アル・ヒラルと浦和レッズ、ピッチ内外で覇権争う

2019年11月24日、日本の浦和レッドダイヤモンズとのサッカーAFCチャンピオンズリーグ決勝トーナメント2回戦セカンドレグで2-0の勝利に輝き、アル・ヒラルは喜びをかみしめた。(AFP)
2019年11月24日、日本の浦和レッドダイヤモンズとのサッカーAFCチャンピオンズリーグ決勝トーナメント2回戦セカンドレグで2-0の勝利に輝き、アル・ヒラルは喜びをかみしめた。(AFP)
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27 Apr 2023 05:04:34 GMT9
27 Apr 2023 05:04:34 GMT9
  • 両ファイナリストには、アジアサッカー界で最も情熱的で華やかなファン層がいる

ポール・ウィリアムズ

親しさが軽蔑を生むとすれば、サウジアラビアのアル・ヒラルと日本の浦和レッドダイヤモンズの間にある感情は、その感情を大きく超えている。

5回の開催で3回目となるクラブチームによるアジア最高峰の大会、AFCチャンピオンズリーグでは、選手やファンにとってアジア最高のチームであることを誇示するため、再び決戦の場で2つの強豪クラブが対戦することになる。

今週末にリヤドのキング・ファハド国際スタジアムで行われ、翌週には埼玉スタジアムで行われる今回の試合は、世界のサッカー界に匹敵するほどのもので、両試合で6万人の観客動員を見込んでおり、この機会に相応しい雰囲気を作り出すだろう。

ピッチでの戦いが過熱するのとまったく同様に、ピッチ外での戦いも熾烈を極めるだろう。両国の距離は約9,000キロあり、アウェイでの移動は難しいが、いずれのスタジアムでも赤と青それぞれの小さなグループが存在し、両チームのファンの熱狂ぶりを示している。

浦和レッズとアル・ヒラルのファンは、その騒々しい応援と、試合前にスタジアム全体で行われる巨大なカラフルなディスプレイ「ティーフォ(応援の意)」で世界的に知られており、それぞれのホームグラウンドで繰り広げられる騒音と光景が、最も待ち望まれるところだ。

キング・ファハド国際スタジアムと埼玉スタジアムは、近年、アジアで最も優れたファンカルチャーの発信地として知られている。そして、選手たちがピッチでの戦いに向けて準備に追われる一方で、赤や青の衣装をまとったサポーターたちは、自分たちもアジア最高峰であることを示すために、必死に競い合うことだろう。

アル・ヒラルの熱狂的ファンであるバンダル・アルサイーダンさんが最近アラブニュースに語ったところによると、「両クラブのファンの間に大きな争いがあることは間違いありません」という。

「2014年、アル・ヒラルの取締役会はアル・ヒラルファンを管理するファン委員会を設立しており、それ以来、アル・ヒラルファンはアジアを魅了する熱狂的なティーフォを得意としています」とアルサイーダンさんは語った。

「2019年、アル・ヒラルの新経営陣は『ブルーパワー』と呼ばれるものを生み出しました。『ブルーパワー』とは、チームがどこに行こうともついて行き、選手のモチベーションを上げるために独創的な方法でチームを応援・激励する巨大なファンの集団です」

「しかし、正直なところ、浦和レッズにも非常に素敵で素晴らしいファンがいますので、それぞれのファンの集団がアジアでの優位性を証明するためにこの試合に挑む姿が見られるかもしれません」

ムラカミタクさんは、浦和レッズの生涯に於いてのファンであり、過去3回のAFCチャンピオンズリーグ決勝戦に立ち会った経験を持つが、来週末のリターンレグでもまた、幸運な6万人のファンの一人として、チームが3度目のアジアタイトルを獲得するのを見届けるつもりである。

ムラカミさんは、アル・ヒラルのファンとの間にライバル関係があることは認めるが、浦和レッズのファンは選手を応援することだけを考えており、サウジアラビアのファンより優れていることを証明するつもりはないと、まさに日本流のスタイルで語った。

「一部のレッズのサポーター、特に埼玉スタジアム北側のゴール裏でチャントを歌うサポーターたちは、アル・ヒラルのサポーターにちょっとしたライバル心を抱いているかもしれません」と、ムラカミさんは最近アラブニュースに対して語った。

「しかし、レッズのサポーターが最高のムードを作り、最高のティーフォを披露する主な目的は、自分たちが他より優れていることを証明するためではなく、レッズの選手たちが勝利を目指してプレーすること、勝利を追求することを激励するためです」

どちらのファンも納得するのは、それぞれが1勝しており、今年の決勝戦が究極の決戦の場であるということだ。浦和レッズは2017年にアル・ヒラルを制したが、2019年にはサウジアラビアの強豪であるアル・ヒラルがリベンジした。

「この短期間に、同じ2つのクラブがACL決勝で3度も対戦するのは非常に珍しいことです」とムラカミさんは言葉を続けた。

「浦和レッズは2017年に1度、アル・ヒラルは2019年に1度優勝しているので、この両クラブの3度目の戦いで、どちらが真のアジア王者なのかが決まるでしょう」

29歳のアルサイーダンさんは、決勝が近づくにつれ、自信に満ち溢れ、リヤドの若者に期待される威勢の良さを発揮している。

「私の見解では、現時点では、具体的には過去3年間でアル・ヒラルは、レベルにおいても、アル・ヒラルのチームでプレーする国内外のスター選手においても、すべてのアジアのチームに優っています」とアルサイーダンさんは語った。

「次の試合については非常に楽観的な気持ちでいます。そして、ホームのリヤドでの試合に勝利し、2回連続、アル・ヒラル史上5度目のタイトルを達成することを期待しています」

「私の見解では、浦和レッズよりアル・ヒラルの方が優れています」

さあ、ピッチの中でも外でも、ゲームを始めよう。

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