メッカ：サウジのファッションデザイナーであるリーム・エサイラン氏は、サウジの伝統にインスパイアされた高価でハイエンドなドレスを作ることで知られている。

エサイラン氏は次のように語る。「サウジの公式衣装はサウジ国民のアイデンティティーを象徴するものであるとともに、様々な環境や気象条件のもとで着ることができます。その要素のいくつかはアラビア半島の衣装と共通点がありますが、細部が異なります」

「サウジの衣装はゆったりとしており、通常は白色のいくつかのピースからできています。その要素を通して着る人のステータスを表すことができますし、フォーマル、祝祭、日常といった場の種類を示すこともできます」

伝統衣装の価格が高いことについて聞かれたエサイラン氏は、高いのには理由があると説明した。

「私たちの衣装は貴重な素材を使って、少数の熟練した職人が非常に長時間の繊細な工程に心血を注いで作っています」

「そのうえ、私たちの衣装はその価値を知っている人だけが着ようと思うため、高級感と威信を保つことができる高品質なものです。それだけの価値があります」

「私は個人的に、高価な衣装の購入者には、彼らあるいはその子孫へのリファレンスとして『衣装出生証明書』を提供しています」

「この証明書は、製品が辿ってきた旅をAからZまで記述したものです。ですから、購入者は衣装を処分することを決める前によく考えなければなりませんし、それが持つ豊かさや歴史的価値を理解した方がいいでしょう」

エサイラン氏によると、最近はサウジにインスパイアされた衣装への需要が非常に高まっている。特にサウジアラビア建国記念日、国旗の日、第一次サウード王国建国記念日にはそうだという。「新しい世代が興味を持つようになって」おり、サウジアラビアの歴史について知りたがっているからだ。

「近年、私たちの先祖の衣装や伝統の秘密を探る試みが始まっています。色とりどりの様々なデザインが出てきていますし、特に伝統的な分野では新しい世代の多くがアートやデザインについて学んでおり、どんどんクリエイティブになっています」

エサイラン氏は今後、自身のファッション作品で国際的なファッションハウスに参加することを目指している。「サウジの衣装は過去の真正性を体現する文化として知られています。訪問者や研究者は高価な衣装やアクセサリーの中でもジャンビーヤなどの高価な品に惹きつけられています」

「私たちは真正性と、サウジアラビアのあらゆる地方の現代性をつなぐ架け橋となることを目指しています」