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和紙、漫画の絵を後世に残す

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10 May 2023 01:05:51 GMT9
10 May 2023 01:05:51 GMT9

東京:和紙や雁皮紙は、日本の伝統的な装飾手すき紙に使われる最も高級な繊維で出来ている。伝統工芸の和紙発祥の地である福井県越前市では、人気漫画家たちが作品を後世に残そうとプロジェクトを立ち上げた。

『あしたのジョー』のちばてつや氏、『テルマエ・ロマエ』シリーズで知られるヤマザキマリ氏、『ヤマトタケル』『ナムジ』で有名な安彦良和氏、『JIN-仁-』シリーズを描いた村上もとか氏など、著名な漫画家たちがプロジェクト第1弾に参加し、墨画を描き上げた。

共同通信によると、絵は4月29日から6月26日まで越前市にある紙の文化博物館で開催される『漫画正倉院』展で披露される。

奈良県にある東大寺正倉院の宝庫には、1300年前の和紙に書かれた文書が残されている。これは、古来より和紙やガンピが非常にすぐれた耐久性を持ち、虫害に強く、記録を保存することができたことを示している。

プロジェクトの原動力となったのは、越前和紙の伝統工芸士である村田菜穂氏が抱く、ガンピの未来が危ういという不安であった。和紙は最高級品であるにも関わらず、現在の用途は版画や書に限られている。

需要がなくなれば、やがて紙すきの技術が絶えてしまうと村田氏は、ちば氏の知人である田中氏に相談し、「『和紙と漫画』の文化と保存を考える会」の設立に至った。

プロジェクトは人気漫画家20~30名のネットワークに拡大する。また、越前市の展示会場には募金箱を設置し、国連難民高等弁務官事務所を通じて、戦争や災害に苦しむ難民への寄付を募る予定である。

この提案は、第二次世界大戦後に満州(現在の中国北東部)から日本に引き揚げ、餓死寸前まで追い込まれた経験から、ちば氏の強い希望であった。

絵は、4月29日から6月26日まで越前市にある紙の文化博物館で開催される『漫画正倉院』展で披露される。

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