アラブニュース・ジャパン

ドバイ：日本国際協力センター（JICE）アブダビ事務所は、エミラティ(UAE人）の学生13名がサマーインターンシップ・プログラムを修了したと発表した。

学生たちは日本企業7社と大学1校で経験を積んだ。JICEが調整を行ったこれらのインターンシップ・プログラムは、化学、電気、機械、エンジニアリング、石油工学、再生可能エネルギーの分野に特化した有望なエミラティ人材の育成を目的としている。

8週間のインターンシップ・プログラムは、参加者に日本の最先端テクノロジー企業での実務経験と研究の機会だけでなく、日本の社会と企業環境の両方で文化に浸る機会も提供した。また、インターン生は日本語の授業を受ける機会もあった。

JICEは経済産業省の後援と委託を受け、2012年からエミラティの大学生を対象としたインターンシップ・プログラムの実施に取り組んでいる。このプログラムは2021年と2022年はオンラインで実施されたが、2023年からは対面での実施を再開し、内容を多様化しながら、より多くのインターンやホスティング会社を受け入れることで規模の拡大を目指した。

インターンシップ・プログラムは12年目を迎え、これまでに受け入れてきたエミラティの学生数は100人以上になる。今年の学生は、ハリファ科学技術大学 (KU)、高等技術大学（HCT）、ザイード大学（ZU）など、著名な機関からの優秀な女性学生7名を含む、13名のエミラティの学生で構成された。このプログラムでは、インターンシップを3パターン提供した。すべて日本で参加するパターン、すべてUAEで参加するパターン、また日本での4週間とUAEでの4週間を組み合わせたパターンである。

インターンシップの受け入れ先組織には以下の企業を含む。ダイキン中東・アフリカFZE社、株式会社堀場製作所、株式会社INPEX/ジャパン石油開発株式会社、JFEスチール株式会社/AL GHARBIA PIPE COMPANY（AGPC）、三菱重工コンプレッサ株式会社、株式会社竹中製作所/TAKENAKA MIDDLE EAST LLC、Yokogawa UAE Industry – Sole Proprietorship LLC。

このプログラムはJICE本部がオンラインで実施した入門コースから始まり、基本的な日本語スキル、ビジネスマナー、エチケットを網羅している。受け入れ先組織で8週間のインターンを終えた学生たちは現在、アブダビのバブ・アル・カスル・ホテルで8月9日に予定されている最終報告会の準備をしており、研究や経験についてのプレゼンテーションを行う。このイベントでは、インターンシップ・プログラムの修了証明書が授与され、UAE政府、在UAE日本国大使館、および受け入れ先組織の代表者が出席する。

KUの機械工学学部生であるアイーシャ・アブドゥルナーセル・アルファン・アワド・アルカテーエリさんは、インターン経験を通して、個人レベルとキャリアレベルの両方で起きた自身の大きな変化について語った。同氏は三菱重工コンプレッサ株式会社（MCO）での経験から得た洞察である。

「このインターンシップは人生を変えるような経験で、個人的にもキャリアの目標においても、自分の見方に大きな影響を与えました。MCOの多様なエンジニアグループと一緒に働き、学ぶことで、さまざまなエンジニアリングの役割とテーマをより深く理解し、自分の興味に本当に共鳴する分野を特定することができました。社内のさまざまな部門に積極的に関与し、貢献することで、知識とスキルセットが広がりました。自分のアイデアと努力を有意義なプロジェクトに役立たせることができ、エンジニアリングへの情熱がさらに高まりました」

HCTの電気工学学部生であるアーメド・アブドゥッラー・バナエイムーンさんは、日本最大級の製造会社であるJFEスチール株式会社でのインターンの豊かな経験を大切にすると語った。同氏は、絵のように美しい西日本に位置する福山市に赴任した。

同氏は次のように語った。「インターンシップの経験を振り返り、日本とUAEの間のギャップを無くしたいという意欲が高まっています。それぞれの国には相手にないものがあるので、協力してギャップを埋め、機会を築くことができます。これは素晴らしいことです。私は国際的なつながりを育むことに大きな情熱を注いでいます。より明るい未来を生み出し、世界の舞台にプラスの影響を与えることができると信じています」

JICEアブダビ事務所のマネージングディレクターである金森篤也氏は、JICEインターンシップ・プログラムの成功と発展を賞賛し、UAEの最も優秀な学生が日本の最も権威のある企業で技術的、教育的、異文化間の洞察力を高めたことを強調した。同氏は、日本で得られた知見がUAEのために活用されることを願っており、両国間で人の専門知識とつながりをさらに発展させることへの期待を表明した。