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猛暑が東京の手作り傘屋に希望をもたらす

東京、東日本橋で1世紀近く雨傘を手作りしてきた小宮商店の店主、小宮宏之氏が店内で商品について語る。(2023 年8月3日撮影/AFP)
東京、東日本橋で1世紀近く雨傘を手作りしてきた小宮商店の店主、小宮宏之氏が店内で商品について語る。(2023 年8月3日撮影/AFP)
東京、東日本橋で1世紀近く雨傘を手作りしてきた小宮商店の店内に展示されている傘。(2023年8月3日撮/AFP事)
東京、東日本橋で1世紀近く雨傘を手作りしてきた小宮商店の店内に展示されている傘。(2023年8月3日撮/AFP事)
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13 Sep 2023 11:09:14 GMT9
13 Sep 2023 11:09:14 GMT9

東京:幾多の嵐を乗り越えた。東京に残る僅かな手づくり傘店のひとつ。日本の夏が暑くなるにつれて日傘の需要が高まり、男性からの需要も増えているおかげで、今は繁盛している。

「日傘をさすと涼しく感じます。一度使ったら手放せなくなりますよ」と、「小宮商店」の代表取締役、小宮宏之氏は最近のうだるような暑さの日に保証した。

54歳になる同氏の祖父が、93年前にこの店を始めた。

同店は、かつて東京の中心地であった日本橋に70軒ほどあった手づくり傘の店のひとつだった。

コンビニエンスストアで売られている安価な中国製のビニール傘に押され、今では日本橋に残るのは小宮商店とほんの一握りの店だけだ。

こうした大量生産のライバル商品とは異なり、小宮商店は日本製の上質なテキスタイルを使用している。傘は、明治時代(1868~1912年)から続く技術を用いる職人による手作りだ。

「傘作りをマスターするには、最低でも5、6年は必要です」と、職人の田中一行氏は、カーボンファイバーの傘骨にネイビーの生地を丁寧に貼り付けながら語った。

しかし、彼らの製品には最新の技術も使われており、光をほぼ100%遮断する素材で生地をコーティングしている。

長持ちするが、値段は数百ドルと決して安くはない。

伝統的な日本の傘は、木や竹、そして和紙に油を塗ったものを使い、日本の豪雨を防ぐ用途のために、何週間もかけて作られていた。

しかし、日本洋傘振興協議会によれば、220年続いた鎖国政策が終わった1859年、私たちが知る西洋傘の輸入が始まった。

西洋の傘は高価なファッションアクセサリーだったが、明治時代に地元のメーカーが市場の隙間に目をつけ、日本中に広まった。

小宮氏の祖父もその一人で、職人になるために上京、1930年に会社を興した。

「粋になりたい人はみんな、そのひとりになることを夢見ていました」と孫の小宮氏は言う。

しかし、1960年代後半になると、他のアジア諸国から安価なライバルが押し寄せるようになり、事業は低迷した。

多くの日本メーカーが廃業し、小宮商店も例外ではなかった。

「ビニール傘は500円でも100円でも買えます。うちは2万円の商品です。太刀打ちできません」

しかし、この家業は「高級」な傘を作るというニッチな分野を見つけた。洗練されたウェブサイトやソーシャルメディアを構築し、その技術を紹介した。

事業は10年前から軌道に乗り始め、彼らの製品は2018年、東京都から正式に伝統工芸品として認定された。

職人の数は10人未満と少ないが、日傘を含めて売り上げは伸びている。

「地球温暖化の影響でしょうか、暑い夏が続き、涼を求めて日傘をさす人が増えています」と小宮氏は言う。

「男性客もかなり増えています」と彼は語った。

AFP

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