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日本、米国の制裁後もエネルギー安定供給を確保へ

松野官房長官は記者団に対し、政府は今回の制裁とそれが日本に及ぼし得る影響について情報収集を行っていると述べた。(AFP)
松野官房長官は記者団に対し、政府は今回の制裁とそれが日本に及ぼし得る影響について情報収集を行っていると述べた。(AFP)
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19 Sep 2023 04:09:00 GMT9
19 Sep 2023 04:09:00 GMT9

東京:日本の松野博一官房長官は19日、米国がロシアのプロジェクト「アークティックLNG2」に新たな制裁を科した後も、日本は安定したエネルギー供給を確保すべく対応していくと述べた。

ロシアのノバテクが運営する「アークティックLNG2」に対しては、日本からは商社の三井物産と国営のエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が合わせて10%出資している。

三井物産とJOGMECはこのプロジェクトから、合わせて年間200万トンの液化天然ガス(LNG)を受け取ることになっている。

今回の制裁は、2022年2月のウクライナ侵攻を受けて欧米とその同盟諸国がロシアに対して講じてきたいくつかの経済的措置の一環である。それらには、ロシア産原油や燃料の輸出に対する価格上限設定や、国際決済システムからのロシアの排除などが含まれる。

松野官房長官は記者会見で次のように述べた。「米国を含むG7と連携しつつ、我が国のエネルギー安定供給を損なうことがないよう総合的に判断し適切に対応していきたい」

また、政府は今回の制裁とそれが日本に及ぼし得る影響について情報収集を行っているとした。

資源に乏しい日本は、国内で消費する石油と天然ガスのほぼ全てを輸入に依存している。

今回の制裁はプロジェクト自体や出資者を対象とするものではないが、ある日本政府関係者の話では、制裁により三井物産とJOGMECによるプロジェクトへの支援提供の手続きが複雑になる可能性や、アークティックLNG2での生産が遅延する恐れがあるという。

三井物産は16日、制裁の遵守を前提としていると述べた。JOGMECはロイターによるコメント要請に今のところ応じていない。

ノバテクは今年末にかけてアークティックLNG2での最初の生産を開始することを計画しており、2024年第1四半期までにはフル生産に達する可能性がある。このプロジェクトでは3つの生産ラインを稼働させることになっており、年間生産能力は1980万トンとなる。

今回の米国の制裁は、このプロジェクトに設計、建設、エンジニアリングなどのサービスを提供する多数のロシア企業とUAE企業1社、北極海航路経由の北極圏LNG積み替え用に浮体式LNG貯蔵設備2基を運用する予定のロシアの船舶建造企業1社、および同航路で操業予定の貯蔵船舶2隻を対象としている。 

ロイター

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