
日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の友好50周年に合わせた特別首脳会議が16日夜、東京都内で開幕する。岸田文雄首相は中国が東・南シナ海で威圧的行動を強めていることを踏まえ、安全保障分野で連携を強化。経済や人的交流でも関係深化を確認したい考えだ。18日までの期間中、各国首脳と2国間会談も行う。
開幕に先立ち、岸田首相は16日午前、マレーシアのアンワル首相と首相官邸で会談。両国関係を「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げするとした上で、「世界が歴史的転換点にある中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化するためASEANと協力したい」と訴えた。
両首脳は、日本から「同志国」への「政府安全保障能力強化支援(OSA)」として、救難艇や警戒監視用ドローンの無償供与で合意した。OSAの適用はフィリピン、バングラデシュに続き3例目。
特別首脳会議は同日夜の夕食会でスタート。17日の討議後、共同議長を務める岸田首相とインドネシアのジョコ大統領が記者発表を行い、経済や安全保障での協力を盛り込んだ共同声明を公表する予定だ。
時事通信