
内閣府は12日、北方領土問題に関する世論調査の結果を発表した。ロシアが不法占拠し続けている現状を「知らない」との回答が35.0%に上り、30代以下では5割弱が「知らない」と答えた。政府の担当者は「若い世代の認知度が低い。SNSでのアプローチを強化したい」と語った。
「現状をどの程度知っているか」との問いに対し、「よく知っている」10.0%、「ある程度知っている」54.1%。「北方領土という言葉を知らない」は0.6%だった。
年代別では18~29歳の47.0%が「現状までは知らない」、2.0%が「言葉を知らない」。30代は49.1%が「現状までは知らない」と回答した。
北方領土返還運動に「あまり参加しようと思わない」は58.1%、「絶対に参加したくない」4.3%で、合わせて6割を超えた。理由(複数回答)は「自分が参加しても領土が返還されると思えない」が45.7%で最多だった。
調査方法が異なるため単純比較はできないが、2018年実施の前回調査では「北方領土について聞いたことはあるが、現状までは知らない」31.3%、「全く聞いたことがない」1.0%だった。
調査は昨年10月5日~11月12日に全国の18歳以上の3000人を対象に郵送方式で実施。有効回収率は54.1%。
時事通信