コバヤシ・ダイスケ、リヤド
旅行先としての日本は、18のユネスコ世界遺産と豊かな現代のポップカルチャーを有する、多彩で世界トップクラスの場所である。
日本列島は長さ3,000kmを超え、各都道府県や地域には独自の名物がある。ご当地料理、工芸品、祭りなどが、そのいくつかの例だ。
2013年には、訪日外国人数が1,030万人に達した。5年間でこの数は3倍となった。すなわち、2018年には日本は3,100万人を超える訪日外国人を迎え入れたのだ。これは前年比8.7%の増である。
昨年、日本は世界経済フォーラムから、旅行・観光競争力で世界4位というランク付けを受けた。
観光旅行者を主に引きつけているのは、日本の料理、ショッピング、温泉、テーマパークなどだ。
8地方47都道府県にまたがる宿泊施設の選択肢は幅広く、大手の5つ星ブランドから旅館(伝統的な和風の宿)までにわたる。
日本政府観光局(JNTO)は、世界中からの観光客に対し日本を訪れるよう促す、国内外の幅広い活動に携わっている。
昨年、JNTOは中東を重要な新興市場と位置づけた。他では味わえない豪華な体験を求める旅行客が見込めるためである。
JNTOが目指すのは、中東から観光旅行者(家族連れや若者、そして健康、豪華さや、高級料理のような本物の文化体験を求める人々)に働きかけ、訪日を促すことである。
JNTOは2019年4月にドバイでのArabian Travel Marketに参加し、この地域の旅行業者向けに数多くの観光セミナーを行った。
UAEと日本との接続は非常に良く、エミレーツ航空から毎日、東京の羽田空港と成田空港、大阪の関西空港まで直行便が出ている。また、エティハド航空も成田空港までの直行便を毎日運行している。
JNTOはマーケティング・広報代理店のAVIAREPSを窓口と定め、定期的に地域の提携航空会社と協力して共同での消費者プロモーション、宣伝キャンペーン、継続中のマーケティング活動を行うことで、この地域での存在感をさらに高めた。これらの活動は、日本の見どころに関する認知をさらに高めるのに役立っている。
JNTOは、本物の体験を求める中東からの訪日客に対し、東京、大阪、京都のみに訪問先を限定するのではなく、この機会を利用し、思い切って北海道、東北、四国、九州、沖縄といった場所にまで足を伸ばすことも推奨している。
JNTOは、最新の関連情報をすべての人が入手できるよう、今年アラビア語版公式ウェブサイトのリニューアルと拡充を行う予定だ。
JNTOは、日本が提供する観光の宝について、増加する旅行客がさらに多くの情報を簡単に知ることができるよう、中東での活動進展に力を注いでいる。
コバヤシ・ダイスケは、中東における日本政府観光局の高官。