
ソウル: 韓国軍によると、北朝鮮は28日午前8時(日本時間同)ごろ、東部の咸鏡南道・新浦付近の海上から巡航ミサイル数発を発射した。日本海に面した新浦には潜水艦の開発拠点があり、潜水艦から発射する巡航ミサイルの開発と関係している可能性がある。
北朝鮮は24日に黄海に向けて「新型戦略巡航ミサイル」を撃ったばかり。米韓両国がミサイルの飛行経路などを分析している。巡航ミサイルは、弾道ミサイルに比べ速度が遅いものの、低空を変則的に飛行する。
今回の発射には、奇襲攻撃を実行可能な潜水艦搭載の核戦力の実用化加速という狙いがありそうだ。北朝鮮は昨年3月、新浦付近で潜水艦から巡航ミサイルを発射する訓練を実施したと発表。同9月には、新浦造船所で新造した「戦術核攻撃潜水艦」の進水式を行った。
北朝鮮はまた、今年に入り軍事活動を活発化させつつ、韓国への威嚇を強めている。今月14日に中距離級の弾道ミサイルを発射し、同19日には核魚雷の一種とされる兵器の重要試験を実施したと発表。この合間の15日には、金正恩朝鮮労働党総書記が韓国を「第一の敵対国」と名指しする演説を行った。
時事通信