能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市で10日、県が派遣する災害ボランティアの受け入れが始まり、約40人ががれきの撤去や民家の片付けなどの作業に当たった。
災害ボランティアは1月27日に七尾市などで受け入れが始まり、2月3日からは珠洲市でも活動を開始した。10日は羽咋市でも活動が始まり、受け入れは計8市町となった。県内外の約2万3000人が事前登録している。
ボランティアは午前11時前、バスで輪島市に到着。説明を受けた後、班ごとに分かれて作業を始めた。
地震で屋根瓦が落ち、雨漏りするという民宿「お宿たなか」では、ぬれた畳を撤去した。静岡市の会社員鈴木隆弘さん(29)は、台風被害の際にボランティアに助けられた経験から「今度は助ける側になろう」と参加。「想像していたより大変な状況。何か力になりたい」と話した。経営する田中孝一さん(60)は「助かった。復興のために来る人に、足を伸ばせる場所を提供できれば」と笑顔を見せた。
自宅の片付けを依頼した四枚田紀代子さん(72)は「どこから手を付ければと思ったが、おかげで先が見えた」と安堵(あんど)した様子。参加した石川県白山市の会社員高見顕さん(51)は「今後も継続的にやっていきたい」と力を込めた。
時事通信