
岸田文雄首相の在職日数が14日で864日となり、宏池会(自民党岸田派)出身の鈴木善幸元首相に並び戦後10位となった。宏池会で歴代最長は創設者池田勇人氏の1575日。首相が池田氏を超えるには、自民党総裁選や衆院選での勝利が条件となる。
首相は13日夜、首相官邸で記者団に「先送りのできない課題に全身全霊で取り組む毎日だ」と述べた。
首相が1月に解散を表明した宏池会は、これまで5人の宰相を輩出。宮沢喜一氏が644日、大平正芳氏は554日在職した。首相が池田氏に並ぶのは2026年1月25日で、9月に任期満了を迎える総裁選と、25年10月で任期が切れる衆院議員の選挙を乗り越えることが必要だ。
岸田内閣の支持率は、自民派閥の政治資金裏金化事件の影響などで低迷している。鈴木氏は「和の政治」を掲げ党内融和に努めたが、政策面のつまずきもあり、1982年10月に総裁選不出馬を表明した。
鈴木氏は第2次臨時行政調査会を立ち上げ行財政改革に注力した。首相も物価高を上回る賃上げの実現やデフレからの完全脱却を目指し、支持率の回復につなげたい考えだ。
時事通信