
岸田文雄首相は30日、衆院3補欠選挙の敗北について「真摯(しんし)に重く受け止める」と述べた。自身の責任については「課せられた課題に取り組み、結果を出すことで責任を果たしていかなければならない」と表明。衆院解散・総選挙に関しては「全く考えていない」と語った。首相官邸で記者団の質問に答えた。
首相は島根1区補選に関し「自民党の政治資金問題が大きく重く足を引っ張った。候補や地元の方々に申し訳ない」と陳謝。「自民党改革や政治改革、賃金、物価対策といった課題に一つ一つ答えを出し、国民の信頼回復に努めたい」と述べた。
衆院解散については「一つ一つの課題に取り組み、結果を出すことに専念しなければならない」と説明した。党執行部交代の必要性を問われ「責任を果たしていくことが何よりも重要で、それに基づき全力で国民の信頼回復に取り組みたい」と述べ、否定的な考えを示した。
首相は政治資金規正法改正に関し、「大型連休明けの(衆参)政治改革特別委員会の議論に向き合えるよう、自民党案を責任を持って取りまとめる」と強調。「規正法改正以外の課題についても、特別委での議論に資するように党としての方向性を明らかにしたい」と語った。
時事通信