ジュネーブ:グリフィス国連事務次長は3日、イスラエルに包囲されたガザ地区に、10月7日に敵対行為が始まって以来初めて燃料の搬入を許可するための交渉に「一定の進展」があったと述べた。
マーティン・グリフィス国連事務次長(人道問題担当)兼緊急援助調整官は、ニューヨークの国連で開催された加盟国向けの会見で、「今朝、到着したときに聞いたところによると、これらの交渉を通じて、さらなる燃料の供給を許可することに一定の進展があった」と述べ、国際機関、イスラエル、エジプト、アメリカとの間で進行中の交渉について「今日中にそれが確認できることを期待している」と付け加えた。
同会見において、同事務次長はまた、紛争前のレベルをはるかに下回っている支援物資の輸送を助けるために、イスラエルによる飛び地への砲撃を「人道的に一時停止」するよう繰り返し呼びかけた。
「一時停止をしなければ、ガザの民間人や、紛争地域に巻き込まれているイスラエル人のニーズに応えることができない」と同事務次長は述べた。
この地域を訪問中のアメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は3日、イスラエルに対し、死者が9000人を超えたガザの民間人を守るための措置をとるよう訴えた。イスラエルは、ガザ爆撃のきっかけとなったハマスによる10月7日の攻撃で民間人1400人が死亡したと発表した。
ガザにある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のトム・ホワイト所長は、同機関は人口密集地の人々を助けるために必要な物資は「飢餓状態」にあると述べた。
「人々に提供する必要のある重要な人道物資が、事実上の飢餓状態に陥ったことはかつてありません」とホワイト所長は述べ、ほとんどのガザ住民は1日に1つか2つのパンで生き延びていると付け加えた。
ホワイト所長は、この紛争でこれまでに72人のUNRWA職員が死亡したと述べた。また、UNRWAはイスラエルの軍事作戦の焦点となっている北部の避難所の多くと連絡が取れなくなっていると同所長は付け加えた。
ロイター