
長野県軽井沢町で静養中の上皇ご夫妻は23日、戦後に旧満州(中国東北部)から引き揚げてきた人たちが入植した大日向開拓地を訪れ、散策された。
同地は皇太子夫妻時代からたびたび足を運んだゆかりの場所で、昨年の静養の際にも訪れた。ご夫妻は浅間山を望むキャベツ畑を手をつないで談笑しながら歩き、生育状況を確認。上皇后さまが「真っ青な空ね」と話すと、上皇さまは「そうね確かに」と応じ、「キャベツがよく育っているね」と話した。
農家の土屋正人さん(89)が「ご壮健ですね」と声を掛けると、ご夫妻はうなずいて応えたという。土屋さんは「安心しました」と話し、「満州にいた方々をねぎらうために来てくれるのは、うれしいことです」と語った。
ご夫妻は29日まで軽井沢に滞在し、帰京する。
時事通信