
千葉: 日本の裁判所は水曜日、騙されてアンフェタミンを持って入国したというオーストラリア人女性に対し、オンライン・ロマンス詐欺の被害者であったという彼女の証言を受け入れたにもかかわらず、懲役6年の判決を下した。
千葉地裁は、オーストラリアのパースに住むドナ・ネルソンさんを覚せい剤取締法違反と関税法違反の罪で有罪とした。懲役刑に加え、罰金100万円(6,671ドル)の支払いを命じた。
ネルソンさんは2023年1月3日、東京郊外の成田国際空港で逮捕された。税関職員が、彼女が預け入れ荷物として持っていたスーツケースの偽の底の下に隠された約2キロ(4.4ポンド)の覚せい剤フェニルアミノプロパンを発見したのだ。
ネルソンさん(58歳)は法廷で、スーツケースに麻薬が隠されていることは知らなかったし、自分が愛し結婚を望んでいると思っていた男性のために運んだのだと語った。
2020年にネットで知り合ったその男は、ナイジェリア人でファッションビジネスを営んでいると告げた。2023年、彼はラオスを経由して日本に渡航する費用を彼女に支払い、ラオスにいる知人からドレスのサンプルを預かってくるよう彼女に依頼した、と彼女の弁護士は述べている。
検察によれば、彼女は日本でその男に会うことになっていたが、彼は現れなかったという。
ネルソンさんはすでに2年近く拘留されている。裁判所は、そのうちの430日が彼女の刑期としてカウントされると述べた。
鎌倉正和裁判長は、ネルソン被告は騙されたとはいえ、何か段取りがおかしい、スーツケースの中に違法なものが隠されている可能性がある、という感覚は持っており、止めることもできたはずだ、と述べた。
しかし、裁判官は同情の余地があるとし、彼女が運んでいた麻薬の量に対して一般的な量刑よりも短い判決を下した。
検察側は先月の最終弁論で、懲役10年と罰金300万円(約2万ドル)を要求していた。
ネルソンさんの西田理恵弁護士は、判決は不当で筋が通らないとし、控訴するつもりだと述べた。
水曜日、ネルソンさんは頭を下げ、判事団の前の証人席で判決を聞きながらすすり泣く姿を見せた。娘の一人、クリスタル・ヒレールさんも傍聴席で涙を拭いながら見守っていた。
約2年前に逮捕されて以来、初めてネルソンさんに会った他の数人の家族も、判決を前に帰宅した。
AP