
東京―低気圧および強い台風ブアローイは金曜、千葉県で集中豪雨をもたらし、東日本の同県で10名の死亡が確認された。
千葉県のほとんどの地域、東北地方の宮城県、山形県、福島県の一部、および千葉県に隣接する東部の茨城県で土砂崩れの警戒情報が発令された。気象庁は、住民に河川の氾濫や低地の浸水を警告し、安全確保のための行動を促した。
千葉県によると、柏市の大津川や千葉市の若葉区宮古川など県内の7の河川、7カ所で氾濫が発生した。福島ではいわき市の川が氾濫した。
千葉県警を含む情報筋によると、千葉県緑区の2カ所で土砂崩れにより家屋が倒壊し、60代の女性1名と男性1名が死亡した。また、1名が行方不明となっている。
千葉県長良町では、80代の男性を乗せた車が氾濫した川に流され、その後死亡が確認された。同県の長南町では、80代の男性が冠水した道路で軽トラックの近くで死亡しているのが見つかった。
千葉県をはじめ、関東東部および東北地方でも避難指示や勧告が発令された。
低気圧は金曜の夜、関東付近を北上した。東北では、土曜午後6時(グリニッジ標準時(GMT)午前9時)までの24時間で最大150ミリメートルの降雨量が予測されている。
今月初めに台風ハギビスの集中豪雨により堤防が被害を受けた地域の住民は、比較的少量の雨でも起こりうる洪水に対して厳重な警戒態勢を敷いた。
千葉県鴨川市では、金曜午前10時15分以降までの1時間で85.5ミリメートルの降雨量があり、観測史上過去最高を記録した。千葉市と八島市の近くでは、午後1時30分までの1時間の降水量が約100ミリメートルに達した。
今年21回目の台風ブアローイは、金曜午後9時に温帯低気圧に変わった。
この豪雨により千葉県その他の交通機関に混乱が生じ、通勤者や旅行者に影響を与えた。
JR東日本(東日本旅客鉄道)によると、首都圏の主要な駅と千葉県成田市の成田国際空港を結ぶ成田エクスプレスの運行は金曜、終日運休した。
JR東日本の総武線本線、成田線、内房線、外房線の一部では、終日運転が取りやめられた。千葉県の佐倉駅の線路が冠水した。
京成電鉄は、同県内の京成佐倉駅と宗吾参道駅の間の区間で一時運転を見合わせた。
全日空は金曜午後6時現在、成田空港を発着する国内線6便を欠航し、約600人が影響を受けた。日本航空は同空港発着の4便を欠航した。
時事通信