
東京:小池百合子東京都知事は都民に対し、新型コロナウイルスの感染者が増加する中、来たる大型連休にはできる限り自宅に留まるよう呼びかけることになっていると木曜日に地元メディが報じた。
死者の霊があの世から数日間戻ってくると信じられている日本のお盆は、通常であれば、お墓参りをしたり家族と過ごしたりするために大量の都民が東京を離れる時期だ。
しかし今年のお盆は、新型コロナウイルス感染者が国内で記録的なレベルに達した時期と重なり、いくつかの都道府県知事が緊急事態宣言を発令する事態となっている。
中央政府は4月に緊急事態宣言を出したが、経済に及ぼし得る影響を考えて今回はこれまでのところそのような広域宣言を再び発令することには消極的だ。
「現在、新たな緊急事態宣言の発令が必要な状況にはありません」と安倍晋三首相は木曜日の記者会見で述べた。
日本では過去1週間で1日平均約1300名の新たな感染者を記録しており、総感染者数は約4万3500名となった。死者数も1000人を超えたところだ。
小池知事は本日木曜日に緊急記者会見を開き、できる限り都外への旅行を控えるよう都民に呼び掛けることになっているとフジニュースネットワークが報じた。
日本医師会は水曜日に、国内旅行を控えるよう警告し、各自治体が独自の制限を課すべきだと述べた。南部の沖縄県や中部の愛知県はいずれも緊急事態宣言を出した。
旅行についての公式メッセージは依然として矛盾しており、中央政府は、先月開始の国内旅行キャンペーンの中止要請には応じていない一方で、さらなるウイルス感染を防止すべくできる限りの対策を講じるようにと人々に呼びかけている。
「お盆休みが近づいていますが、密集、大声での会話、大人数での会食などは避けてください」と安倍首相は述べた。
お盆は8月13日から16日を中心とした時期だが、多くの人々はそれより多く休みをとる。
大村秀章愛知県知事は、8月6日から24日まで県独自の緊急事態宣言を発令し、やや警戒感を強めた姿勢をとっている。
「県民の皆さんにはご家族と話し合って、できればこの時期の県を跨ぐ帰省は避けていただきたいと思います」と知事は述べた。
人々の警戒感を示すいくつかの兆候が早めに表れている。東京から国内の他地域へ向かう新幹線チケットの予約サイトは、例年であれば売り出しの数分後には完売となるのだが、今年は連休時期としては異例の空き状況を見せている。
ロイター