
エルサレム:ヨルダン川西岸地区で29日、パレスチナ人3人がイスラエル軍に殺害された。パレスチナ保健省が発表した。占領下にある同地区で暴力行為が急増する中、新たな死者が出た。
2人の兄弟は、ラマッラーの近くにあるカフル・アインでイスラエル軍に銃殺された。3人目の男性は、一触即発の状況が続いているヘブロンの近くにあるベイト・ウマルでイスラエル軍に撃たれ、頭部に受けた銃傷で死亡した。同省が発表した。
ベイト・ウマルでの衝突に関してイスラエル軍は次のように発表した。「その地域での『パトロール作戦』中に2台の車が動けなくなった後、イスラエル軍は『兵士らに石や手製爆弾を投げつけた暴徒』に向けて発砲した」
パレスチナ保健省は、身元を確認できていない男性が「頭部を撃たれた後、死亡した」と発表した。
同省は、カフル・アインで死亡した兄弟の氏名はジャワド・アブドルラフマン・リマウィさん(22)とダファー・アブドゥル・ラフマン・リマウィさん(21)だと発表した。
イスラエル軍はすぐにはコメントしなかった。
フセイン・アル・シェイク・パレスチナ自治政府民政庁長官は、この2人の兄弟の殺害を「冷酷な処刑」と表現した。
ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは、イスラエルの「激化」は、パレスチナ人の「激化する抵抗に直面する」だろうと発表した。
ヨルダン川西岸地区では今年、暴力事件が激化している。イスラエル軍は同地区全域でほぼ毎日、急襲を行っている。
イスラエル軍は今週、「ブレイク・ザ・ウェーブ」作戦の一環として、今年に入ってから3000人以上を逮捕したと発表した。イスラエル民間人の殺傷事件が続いた後、同軍はこの作戦を開始した。
国連は、今年ヨルダン川西岸地区で125人以上のパレスチナ人が殺されたと発表した。イスラエルは1967年の六日戦争以来、同地区を占領している。
AFP