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イラクの高官が警告、シリアのキャンプから過激派の脅威

クルド人が運営するアルホル難民キャンプ。(資料写真/AFP)
クルド人が運営するアルホル難民キャンプ。(資料写真/AFP)
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10 Apr 2022 11:04:18 GMT9
10 Apr 2022 11:04:18 GMT9
  • 「キャンプがそこにある限り、日を追うごとに憎しみが増し、テロが盛んになる」と、イラクの国家安全保障顧問が国際会議で述べた
  • ダーイシュは「アルホルで引き続き現実の脅威となっている」

バグダッド:シリア難民のためのアルホル・キャンプは過激派の脅威であり、解体されるべきだと、イラクの治安当局高官が土曜に述べた。

クルド人支配下の北東部にあるアルホルは、シリア最大の難民キャンプである。シリア人とイラク人の難民を含む約56,000人が暮らしており、その中にはダーイシュグループとの関係を維持している者もいる。

過激派の親族を含む外国人も、約1万人いる。

「キャンプがそこにある限り、日を追うごとに憎しみが増し、テロが盛んになる」と、イラクの国家安全保障顧問カセム・アル・アラジ氏は、キャンプに関する国際会議で述べた。

アラジ氏は米国とフランスの大使を含む代表団に対し、ダーイシュが「アルホルで引き続き現実の脅威となっている」と述べた。

人が密集する同キャンプはクルド人自治政府によって管理されており、イラクとの国境から10キロ(6マイル)も離れていないところにある。
アラジ氏は外国政府に対して、アルホルから自国民を本国へ送還するように要請し、キャンプの迅速な解体を求めた。

アルホルの住民のほとんどは、2019年3月にダーイシュの自称「カリフ」が終焉を迎えていた時期に、シリアへ逃亡したり投降したりした人々である。

それ以来、シリアのクルド人や国連は諸外国の政府に対して自国民の本国送還を繰り返し求めてきた。しかし、彼らが自国に戻って安全保障上の脅威となり、国内の反発を招く恐れがあるため、送還はこれまで少しずつしか行われていない。

バグダッドは2017年末、ダーイッシュに対する勝利を宣言したが、同グループの残党による奇襲攻撃が続いている。

1月にはダーイシュの戦闘員がシリアにおいてここ数年で最大規模の攻撃を行い、クルド人支配下の北東部の都市ハサカで仲間の過激派の解放を狙い刑務所を襲った。

英国に本拠を置く監視団体「シリア人権監視団」によると、約1週間にわたる激しい戦闘で370人以上が死亡したという。

クルド人主導のシリア民主軍が運営するこの刑務所には、推定1万2,000人のダーイシュメンバーが収容されている。同グループはメンバーを解放するため、また新たに1月の攻撃と同様の作戦の実行を目指していると、アラジ氏は述べた。

この攻撃以来、イラクは過激派の侵入を阻止する取り組みの一環として、国境沿いのコンクリートの壁の建設に着手している。

AFP

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