
政府は7日夕、新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長・菅義偉首相)を開き、東京都と埼玉、千葉、神奈川3県を対象にした緊急事態宣言を決定する。発令期間は8日から2月7日までで、飲食店などに対する営業時間短縮の要請が柱。大規模イベントの開催は「収容人数の50%」を上限に「最大5000人」とする。
宣言は新型コロナ対策の特別措置法に基づく。政府は7日午前、専門家による基本的対処方針等諮問委員会を開いて意見を聴取、宣言発令が了承された。
西村康稔経済再生担当相は「飲食店に対し、営業時間を午後8時まで、酒類の提供を午前11時から午後7時までとすることを要請したい」と表明。宅配やテークアウトは対象外とする方針も示した。
対象地域では午後8時以降の不要不急の外出自粛を要請。宣言解除については、感染状況が4段階中2番目に深刻な「ステージ3」相当に下がったかを踏まえ、「総合的に判断する」と説明した。
対策本部は午後5時15分から開催。首相は午後6時から首相官邸で記者会見に臨み、宣言発令を説明し、国民に協力を呼び掛ける。時短要請に応じた飲食店への支援強化も表明する。
対策本部に先立ち、衆参両院の議院運営委員会に西村氏が出席し、宣言発令を事前報告する。
昨年4~5月の緊急事態宣言の際は、飲食店や映画館、劇場、百貨店など幅広い業種が休業・施設使用制限の対象となった。今回は感染リスクが高いとされる飲食店に加え、運動施設や遊技場、百貨店などの時短要請にとどめる。
ただ、首都圏以外の都市部でも感染は急増しており、事態が改善に向かわなければ、宣言の期間延長や対象地域拡大の判断を迫られる可能性もある。
JIJI Press