
防衛省は9日、自衛隊が東京と大阪で運営する新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターでの接種の様子を報道陣に公開した。公開は5月24日の開設初日以来で、対象地域を7都府県に拡大してからは初めて。
東京・大手町の会場では、副反応が懸念される人向けに、接種から経過観察までベッドに横たわったまま受けられるブースなどが新たに公開された。現場を取りまとめる「接種隊長」の河野修一1等陸佐は「来場者の不安を払拭(ふっしょく)できるよう改善に取り組んでいる。しっかり説明して対応したい」と語った。
大阪会場で妻と一緒に接種を受けた兵庫県西宮市の自営業盛林勉さん(69)は「地元の接種は8月半ばになると言われてこちらに来た。外回りの仕事で感染しないか不安だったが、安心できる」と話した。
当初は東京23区と大阪市の65歳以上の高齢者のみが対象で、1日の接種可能人数も計7500人だった。5月31日からは東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪の5都府県に広がり、人数も計1万5000人に増えた。6月7日からは京都府と兵庫県も加わった。
両会場では7日までに計約18万9000人が接種を受けた。防衛省によると14~27日分の予約は、9日午前10時時点で計21万人の枠に対し3万8957人(18.5%)にとどまっている。28日からは2回目の接種が本格化するため、防衛省は早めの予約を呼び掛けている。
JIJI Press