
2021年8月15日日曜、日本の広い範囲が豪雨に見舞われ、西日本では道路や建物が冠水したほか、長野県中部では土砂崩れが発生し3名の命が危機に瀕している。
日本の広い地域、特に日本列島の最南端の九州は記録的な大雨に見舞われ、河川の氾濫や土砂崩れが発生した。2021年8月15日日曜の朝には、九州の多くの地域で雨は収まったが、東京やその他の地域では豪雨の被害を受けた。
共同通信の報道では、日本政府は日曜午後に大雨に関する関係閣僚会議を開く予定だ。
九州にある佐賀県武雄市では、道路全体が水没し、ウェットスーツを着用した救助隊員らが膨張式ボートを引きながら被害状況を確認した。地元住民らは膝まで水に浸かる中、ほうきやバケツを運んだ。
自身の診療所が浸水した医師のクスモト・トシミさん(68歳)は「このような洪水を3度経験しているが、今回が最悪だ。」と語った。
クスモトさんは診療所のすぐ裏手にある自宅の2階で、家族と一緒に雨が収まるのを待ったという。
クスモトさんの自宅に水が到達し、1階に置いてあった家電のほとんどを交換しなければならなくなった。また、車庫はおそらく水が流れる圧力の影響で傾いてしまった。
息子のダイゴさんによると、家族は洪水に備えてはいたが、この地域で集中豪雨が頻繁に発生することを懸念し、地盤を高くするため家を建て直すことを検討していたという。
ダイゴさんが家を建て直したのはわずか4年前で、すでに2度も洪水に見舞われている。
「これだけ頻繁に起きるとなると、少し多すぎだ」と、ダイゴさんは自宅前の泥を流しながら語った。
2019年、武雄市は記録的な大雨に見舞われ、3名が亡くなっている。当時の政府はこのような大洪水は数十年に一度だと予測していた。
「でもどうしたらいいものか」とトシミさんは少し肩をすくめながら言った。
地元のスポーツセンターの管理人、ハラグチ・タカユキさん(68歳)は土曜日に雨が降っていたため、被害状況を素早く確認しに行った。
「まるで海と同じように見えた」と、土曜日の朝に見た光景を思い出しながら語った。
彼は泥水に沈んだ車や交換を余儀なくされた自動販売機などを指差した。
NHKによると佐賀県の他の地域では、現地の病院の入院患者113名と老人ホームの入居者69名が、洪水の後、高層階に無事避難したという。NHKの映像では病院の建物とその周辺が水に浸かり、病院の駐車場に停めてあった車のタイヤの上まで水が届いている様子が映し出されていた。
NHKによると日曜午後の時点で、長野県中部の岡谷市で発生した土砂崩れにより10歳未満の男児を含む3名が心肺停止、他3県でも4名が行方不明となっている。
ロイター