
北京
日本の河野太郎防衛相は水曜日、中国の魏鳳和国防相に対し、日本が管理する東シナ海の尖閣諸島周辺で中国の公船や軍用機が頻繁に活動していることについて日本政府が「強い懸念を持っている」ことを伝えた。
「懸念を一つずつ解決することが大事だ」と国務委員を兼務する魏国防相との北京での会談で伝えた河野防衛相は、「中国側の前向きな対応を期待している」と付け加えた。
河野氏はまた中国に対し、来春の習近平中国国家主席の国賓訪日に向け尖閣諸島やその他の問題に対処するよう要請した。「両国は良好な環境をつくる必要がある。中国側に相当な努力をしてもらわないといけない」と河野氏は述べた。
習近平主席の訪日計画については日本の与党である自民党内の一部で反対の声が挙がっている。尖閣諸島は中国が領有権を主張しており、同諸島を「釣魚」諸島と呼んでいる。
河野防衛相の訪中は、防衛相としては2009年3月の浜田靖一氏以来。
河野防衛相と魏国防相はまた、両国の船舶や航空機間の偶発的な衝突を防ぐためのホットラインの早期開設を目指すことで一致した。
中国の情報筋によると、魏国防相は河野氏に、両国が双方の立場の違いを適切に管理し、安定的な両国関係の発展を願っていると語った。
さらに双方は、来年中の魏国防相の日本訪問に向けて調整していくことで一致した。
河野氏は水曜日のこの会談後、中国軍制服組トップの許其亮中国共産党中央軍事委員会副主席とも会談した。
「双方とも非常に率直な話し合いができた。こちらの意図は相当理解してもらったと思う」と河野氏は会談後に記者団に語った。
時事通信社