
政府は4日、ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナを支援するため、自衛隊が持つ防弾チョッキやヘルメット、衛生用品といった装備品を供与する方向で調整に入った。同日中に国家安全保障会議(NSC)を開いて決定する。複数の政府関係者が明らかにした。
武力攻撃を現に受けている国への装備品提供は異例。ウクライナへの連帯を示し、ロシアに対峙(たいじ)する欧米諸国と足並みをそろえるのが狙いだ。岸田文雄首相は3日夜の記者会見で、「医薬品をはじめ、わが国として支援できるものはあるのではないか」と述べた。
米国や欧州連合(EU)加盟各国は既に対戦車ミサイルや地対空ミサイルなどの供与を決定。このうちスウェーデンは紛争地に武器を供与しないとの国是を破り、提供に踏み切った。
ロシア軍の侵攻により、ウクライナ国内の空港は使用が難しい状況にある。日本政府は自衛隊が運航する政府専用機を使い、隣国のポーランドまで物資を運ぶ考えだ。
時事通信