

【成都時事】安倍晋三首相は25日、中国の李克強首相と四川省成都市郊外で会談した。来春に予定される習近平国家主席の国賓としての来日に向け、意思疎通を継続する方針を確認。「日中新時代」を切り開く決意を共有した。
安倍首相は「日中関係は順調に改善している」と指摘。「来春の習主席の国賓訪日の成功に向け、大局的で忌憚(きたん)のない意見交換をしたい」と呼び掛けた。李首相も「両国関係が健全かつ安定的に発展し、指導者同士の往来のため、良好な雰囲気を醸成することを希望する」と述べた。
会談は成都市郊外の景勝地・青城山のホテルで約50分行われた。安倍首相は「東シナ海の安定なくして真の日中関係の改善はない」と述べ、沖縄県・尖閣諸島周辺海域での中国の活動に懸念を伝えた。日本産食品に対する輸入規制の早期撤廃も要請。香港情勢については、日本側の立場を説明した。
両首相は東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉の早期妥結を目指す方針を確認。安倍首相はインドを含めた16カ国での署名の重要性を強調した。
この後の昼食会では、北朝鮮情勢について協議した。安倍首相は「北朝鮮がさらなる挑発行動を自制することが重要だ」と指摘。朝鮮半島の非核化に向けた日中両国の連携を確認した。
一方、茂木敏充外相と中国の王毅外相も25日、北京で会談した。
Jiji Press