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日米金利差巡り思惑交錯=日銀緩和堅持、円相場不安定に

日本の総裁は、日銀が利上げを実施することを期待していないと述べている(AFP)
日本の総裁は、日銀が利上げを実施することを期待していないと述べている(AFP)
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29 Oct 2022 01:10:50 GMT9
29 Oct 2022 01:10:50 GMT9

日銀の黒田東彦総裁は28日の記者会見で、現在の大規模金融緩和を堅持する考えを改めて示した。

外国為替市場では、歴史的な円安が進む中、日米の金融政策を巡る思惑が交錯。

ここにきて米国の利上げペースが減速するとの見方が浮上し、逆に円を買い戻す動きも出るなど、円相場の値動きは不安定さを増している。

黒田総裁は、日米の金利差拡大が円安の一因とされていることに対し、「米国との金利格差と為替はきれいに相関していない」と反論。

過去の日米金利差と円相場の変動に関しても「ほとんど関係ない」と強調した。ただ、総裁発言を受け、外為市場では再び円安が進んだ。

市場では、大幅利上げを進めてきた米連邦準備制度理事会(FRB)の政策運営にも注目が集まる。

FRBが来月1、2日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)では4回連続で0.75%の金利引き上げを決めるとの見通しが大勢だが、その後は利上げペースを緩めるとの観測が急浮上。

日米の金利差拡大を背景に一時1ドル=152円手前まで急落した円相場は、今月27日に145円台まで買い戻されるなど乱高下の様相を帯びている。

黒田総裁は、現在の大規模緩和について「円安をもたらすことはない」と言明する。

しかし、物価高につながる円安に為替介入で歯止めをかける政府との「矛盾」を指摘する声は根強く、投機筋の円売りを誘う要因となっている。

政府が取りまとめた総合経済対策では、日銀に対し「金融資本市場の変動の影響を十分に注視」することへの期待を明記。その上で、政府・日銀の協調路線をアピールした。

ただ、米国の政策運営次第で再び外為市場が急変動する恐れもあり、先行きは不透明な状況となっている。 

時事通信

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