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北朝鮮が23発のミサイルを発射し、うち1発が初めて韓国沿岸に着弾

2022年11月2日、ソウル郊外にて、北朝鮮によるミサイル発射実験の資料映像が流れるニュース放送が映るテレビの下、電車内に座っている通勤客。(AFP)
2022年11月2日、ソウル郊外にて、北朝鮮によるミサイル発射実験の資料映像が流れるニュース放送が映るテレビの下、電車内に座っている通勤客。(AFP)
2022年11月2日、韓国の鬱陵島で空襲警報をめぐる緊急会議で議長を務める鬱陵郡のナム・ハンクォン知事。(ファイル/AP)
2022年11月2日、韓国の鬱陵島で空襲警報をめぐる緊急会議で議長を務める鬱陵郡のナム・ハンクォン知事。(ファイル/AP)
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02 Nov 2022 03:11:56 GMT9
02 Nov 2022 03:11:56 GMT9

ソウル:2日水曜日、北朝鮮が少なくとも23発のミサイルを海へ向かって発射し、うち1発は韓国沿岸から60km(40マイル)弱の地点に着弾した。韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領はこれを「領域侵犯」と表現している。

1945年に朝鮮半島が分割されて以来、弾道ミサイルが韓国領海の近辺に着弾したのは初めての出来事であり、北朝鮮が1日のうちに発射したミサイル数としても最多となった。韓国は異例の空襲警報を発令するとともに、対抗して独自のミサイルを発射した。

ミサイルが着弾した位置は韓国領海外ではあるものの、南北間の海上境界線として争われている北方限界線(NLL)の南側であった。

韓国軍によると、韓国の軍機がこれに対し、NLLを越えて北方の海上に空対地ミサイル3発を発射したという。当局は、使用した兵器にはAGM-84H/K SLAM-ERが含まれていたという。これは米国製の「スタンドオフ」型精密攻撃兵器であり、360kgの弾頭とともに270km(170マイル)まで飛翔する能力があるものだ。

韓国のミサイル発射は、尹大統領府が「迅速かつ断固とした対応」を誓った後に行われた。

大統領府は、「尹錫悦大統領は、本日の北朝鮮の挑発は、NLLをミサイルで侵すことによる(南北)分断後初めての実質的な領土侵犯行為であると指摘しました」との声明を発表した。

ミサイルは韓国領域に向かって飛んできたのか、迎撃するべきだったかとの質問に対して、大統領府高官は次のように述べた。「厳密には、着弾したのは我が国の領域ではなく、我が国の管轄下にある排他的経済水域であったため、迎撃対象ではありませんでした」。

空襲警報

韓国軍合同参謀本部(JCS)は、このミサイルは、北朝鮮の元山沿岸地域から海に向かって発射された3発の短距離弾道ミサイルのうちの1発であると発表した。合同参謀本部はその後、北朝鮮の東岸および西岸から14発もの多種類のミサイルが発射されたと発表した。

合同参謀本部は、これらのミサイルの少なくとも1つが、NLLの26km南、韓国東岸の都市である束草(ソクチョ)から57km、空襲警報が発令された鬱陵島(ウルルンド)から167kmの地点に着弾したと発表した。

鬱陵郡職員はロイターに対し、「午前8時55分ごろにサイレンが鳴り、建物にいた全員が地下の避難場所まで降りました」と語った。「弾丸が公海に落下したと聞いて9時15分ごろに2階に上がるまでその場所に留まっていました」。

また韓国軍によると、北朝鮮は東岸から韓国との軍事協定で定められた軍事緩衝地帯に向けて100発以上の砲弾を発射したという。

韓国軍合同参謀本部は、この砲撃は国境地帯での敵対行為を禁止する2018年の協定に違反していると述べた。

1950~53年の紛争が平和条約ではなく休戦で終結したため、厳密には、北朝鮮と韓国は未だ戦争状態にある。

核武装した北朝鮮は今年、記録的な数のミサイル実験を行い、ソウルおよびワシントンの当局者は、北朝鮮が2017年以来初めての核兵器実験を行うための技術的準備を完了したと述べている。

今回の発射は、平壌が米国と韓国に対して大規模な軍事演習の中止を要求し、そのような「軍事的軽率さと挑発行為はもはや容認できない」と述べたわずか数時間後に行われた。

先週末にソウルで生じた群衆事故で150人以上が死亡し、尹大統領が1週間の全国的服喪を宣言したにもかかわらず、アメリカと韓国は1日月曜日に最大規模の合同軍事演習を開始した。ヴィジラント・ストームと名付けられたこの訓練では、両国の数百機の戦闘機が1日24時間体制で模擬攻撃を行う。

大規模な軍事演習

北朝鮮は長年にわたり国連の制裁を無視してミサイルと核開発の計画を進めてきたが、近時の相次ぐミサイル発射は合同演習に呼応するものであると述べていた。

北朝鮮の与党である労働党中央委員会の朴正天(パク・ジョンチョン)書記は、2日水曜日の声明において、ヴィジラント・ストームに参加した戦闘機の数は、この演習が「攻撃的かつ挑発的」であり、特に北朝鮮を標的にしたものであることを証明していると述べた。朴書記は、演習の名称さえも、1990年代にアメリカ主導でイラクに対して行われたデザート・ストーム作戦をなぞるものであると述べた。

朴書記は、朝鮮中央通信(KCNA)が報じた声明において、「敵対勢力による軍事対立に向けた行き過ぎた行動のせいで、朝鮮半島に深刻な状況が生じている」と述べた。

1日火曜日、ワシントンで、米国務省のネッド・プライス報道官は、今回の訓練は「純粋に防衛的なもの」であり、米国は北朝鮮に敵意を抱いていないことを明確に示したと述べた。

プライス報道官は、北朝鮮が核実験を再開した場合、米国と米国の同盟国は「深刻な代価と深刻な結果」が生じることも明確にしたと付け加えた。詳細については語られていない。

「新たな方法」によるミサイル発射

韓国国土交通省は、ミサイル発射のため、北朝鮮と日本の間の海上における一部航空路が3日木曜日まで閉鎖されると発表した。

日本の浜田靖一防衛相は、政府は、北朝鮮から少なくとも2発の弾道ミサイルが発射され、1発は東方へ、もう1発は南東の方角へ飛翔したと見ていると述べた。

浜田防衛相は2日水曜日の朝、東京で記者団に対して、1発目は最高高度約150kmまで飛翔し、2発目は最高高度約100km、200kmの飛距離を飛翔したと述べた。

浜田防衛相は、北朝鮮の行動は、日本、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであると述べた。

ロイター

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