
自民党は26日、第90回定期党大会を東京都内のホテルで開いた。岸田文雄首相(党総裁)は演説で4月に想定される衆参補欠選挙について「何としても自民党の議席を力を合わせて守り抜いていこう」と訴えた。統一地方選についても「まなじりを決して必ず勝ち抜こう」と述べ、勝利へ全力を挙げる考えを示した。
首相は、2012年12月の政権復帰から10年が経過したことを踏まえ「安倍(晋三)元首相、そして菅(義偉)前首相が築いた『前進の10年』の成果の礎の上に、次の10年をつくるため、新たな一歩を踏み出す時だ」と述べ、防衛力強化や少子化対策などの政策課題実現へ協力を呼び掛けた。
憲法改正については「時代は早期改正を求めている。野党の力も借りながら、国会の議論を一層積極的に行っていく」と意欲を重ねて表明した。
重視する賃上げについては、ピークを迎える春闘に向け「賃上げのうねりをさらに太いものとし、中小企業へ、地方へ広げていく」と語った。
連立相手の公明党に関しては「積み重ねてきた絆が揺らぐことは決してない。自公連立の枠組みこそが政治の安定の基盤だ」と強調。来賓としてあいさつした公明党の山口那津男代表は「自公がしっかりと信頼で結ばれ、直面する課題にぶつかり乗り越えていかなければならない」と述べた。
党大会では23年の運動方針を採択。党の基盤強化に向けて「極めて重要な1年」と位置付け、連合や友好的な労働組合との連携強化を明記した。改憲実現に向けて「運動を加速し、国民とともにまい進する」ことも盛り込んだ。
時事通信