
ジャカルタ:インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は19日、4年前に皇位を継承してから初めての国賓訪問となる日本の天皇陛下と会談した。
ウィドド大統領が昨年7月の東京訪問で天皇を招待した後、徳仁天皇と雅子皇后はこの東南アジア最大の経済大国を1週間にわたって訪問するため、17日に到着した。
西ジャワ州ボゴールの大統領官邸では、ウィドド大統領とイリアナ大統領夫人が、インドネシアの伝統的な衣装を身につけた出迎えの人々や軍楽隊による両国の国歌演奏とともに、天皇夫妻を出迎えた。
ウィドド大統領は共同記者会見で、「日本の天皇陛下の親善目的の外国訪問の最初の訪問地がインドネシアとなったことを、大変光栄に思っている」と述べた。
ウィドド氏は、今回の天皇陛下のご訪問は、両国の友好の基盤を「さらに強固なものにした」と述べた。
「このような強固な基盤は、今後、両国の戦略的パートナーシップを、特に経済分野で発展させるために必要である」
日本とインドネシアは今年、外交関係樹立から65周年を迎えるが、その記念すべき年のご訪問となった。
また、2023年には日本と東南アジア諸国連合との友好関係が50周年を迎え、インドネシアは今年、同連合の議長国を務める。
天皇陛下は、今回の訪問で、インドネシアの多様な文化や社会への理解を深めるとともに、その歴史や友好的な二国間関係の推進に貢献した人々について振り返ることができたと述べられた。
「そして、両国の若い世代の人々の交流が、友好関係をさらに深めることを心から願っています」と、徳仁天皇は語った。
ボゴール宮殿を訪問された際、天皇夫妻はジンコウの木を植え、ボゴール植物園のオーキッドハウスを見学された。
徳仁天皇はすでに、南ジャカルタのMRT(大量高速輸送機関)駅をはじめ、ジャカルタのいくつかの場所を訪問している。2019年に運行を開始したジャカルタMRTは、日本の支援により設計・建設され、日本政府からの融資で賄われた。
日本の一行は21日にジョグジャカルタに移動し、その後、近くの世界最大の仏教寺院であるボロブドゥール寺院を訪問する予定だ。
第二次世界大戦後に生まれた最初の天皇である徳仁天皇は、訪問に先立つ先週の記者会見で、インドネシアとの過去の「困難な時期」を認めた。
日本は1942年から1945年8月に降伏するまで、オランダ領東インドとして知られていたインドネシアを占領し、その直後にインドネシアは独立を宣言した。
「インドネシアとの関係には困難な時期がありました」と天皇は語った。「命を落とした人々を忘れず、歴史への理解を深め、平和への愛を育むことが大切だと思います」