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処理水放出、「安全最優先」=三段階検査、トラブル対策も―東電

放水作業は木曜日に始まった。 (AFP)
放水作業は木曜日に始まった。 (AFP)
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24 Aug 2023 07:08:14 GMT9
24 Aug 2023 07:08:14 GMT9

24日に海洋放出が始まった東京電力福島第1原発の処理水設備については、原子力規制委員会や国際原子力機関(IAEA)が現地視察などを行った上で、安全基準に合致していると判断した。東電は検査対象となっていない放射性物質についても濃度が基準値を下回っているかを自主的に測定。

地震などのトラブル対策に加えて、操作ミスを防ぐ取り組みを重ねるなど「安全最優先で取り組む」としている。

東電の計画では、タンクで保管していた処理水は放出前に放射性物質の濃度を測定。海水と混ぜてトリチウム濃度を国の基準の40分の1未満まで薄めた上で、全長約1キロのトンネルを通して沖合に流す。

放射性物質の測定は三段階で行う。多核種除去設備(ALPS)でトリチウム以外の放射性物質を十分に取り除けなかった場合は、基準値を下回るまで何度も浄化処理する。海水で希釈する前には、セシウム137やプルトニウム239など29核種に加え、東電が自主的に調べる39核種の濃度が基準値未満となっているかを確認。放出直前にも改めてトリチウム濃度を検査した上で海に流す。

敷地内を通る長さ約1.3キロの配管には、地震や設備故障などのトラブル時に備えて「緊急遮断弁」を2カ所設置した。漏えい検知機や防水カバーなどを取り付け、配管から処理水が漏れ出た場合の拡大防止措置も講じた。

放出設備の操作は、原発敷地内から遠隔で行う。ミスを防ぐため、操作には管理された鍵が必要で、手順通りに行われない場合は次の操作ができない設定という。

放出後は、沖合の海水に含まれるトリチウムなどの濃度を調査する。東電や環境省、原子力規制委員会のほか、福島県も独自に測定し、結果はウェブサイトなどで公開。また、東電は放出処理水と海水を混ぜた水槽でヒラメや海藻などを飼育し、生育状況や放射性物質の影響などを調べる。

こうした取り組みについて、IAEAは7月に公表した包括報告書で、「安全性に関する国際的基準を満たしている」と判断。同原発内に設けた拠点に職員を常駐させて、独立した立場から評価を続ける。

時事通信

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