
岸田文雄首相は5~11日の日程でインドネシアとインドを訪問する。それぞれ東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議、20カ国・地域(G20)首脳会議への参加が目的。松野博一官房長官が1日の記者会見で発表した。
首相は6日、ジャカルタで日ASEAN首脳会議に出席。ASEANとの友好協力関係50周年に合わせて12月に東京で開く特別首脳会議を見据え、「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた連携強化を確認したい考えだ。日中韓とASEANの首脳会議も開催される。
7日はASEANと日米ロなどで構成する東アジアサミット(EAS)に臨み、各首脳らと地域情勢について意見を交わす。
9、10両日にニューデリーで開かれるG20首脳会議は、ロシアのウクライナ侵攻で影響を受ける新興・途上国の食料安全保障や、デジタル化推進などが主要議題となる。首相は先進7カ国(G7)の議長国として、5月の首脳会議(広島サミット)で確認した取り組みを説明し、成果文書への反映を目指す。
歴訪中、首相は中国の李強首相との会談を模索しているが、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を巡る対立が続く中、実現は不透明だ。両首脳会議でそれぞれ議長を務めるインドネシアのジョコ大統領、インドのモディ首相とは個別に会談。11日に帰国する。
◇岸田首相歴訪の主な日程
5日 羽田空港発
6日 日ASEAN首脳会議
日中韓・ASEAN首脳会議
7日 東アジアサミット(以上ジャカルタ)
9、10日 G20首脳会議(ニューデリー)
11日 帰国
※いずれも現地時間