


国連:木曜日、スーダンの対立する軍事組織の首脳は、それぞれ主張の異なる演説を国連で行った。1人はニューヨークの国連本部の演壇から行い、もう1人は非公表の場所から、珍しく録画映像を使ったものであった。
スーダン軍のアブドゥルファッターフ・アル・ブルハン将軍は国連で演説を行い、民兵組織の即応支援部隊(RSF)をテロ組織に指定し、スーダン国境外の支援組織に対抗措置を講じるよう国際社会に呼び掛け、数か月におよぶ戦争が地域に飛び火する可能性があると警告した。
RSFのモハメド・ハムダン・ダガロ指導者(通称:ヘメッティ)は、動画メッセージの中で、同部隊は紛争終結に向けた停戦と包括的な政治交渉の用意があると述べた。
ヘメッティ氏の最近のやり取りは、ほとんど音声メッセージとなっており、その所在については憶測を呼んでいる。
ブルハン将軍が演説する直前の木曜日に公開された動画では、ヘメッティ氏が軍服を着て机の奥に座り、スーダン国旗を背にして演説を読み上げていた。具体的な居場所は明らかではなかった。
「今日、我々はこの戦争を止めるための平和的プロセスへのコミットメントを新たにする。RSFは、スーダン全土で停戦を実現して人道援助の通行を可能にし、真剣かつ包括的な政治交渉を開始する用意が完全にできている」とヘメッティ氏は述べた。
خطابي للجمعية العامة للأمم المتحدة في دورتها العادية الثامنة والسبعين pic.twitter.com/5V0t6X6rjs
— Mohamed Hamdan Daglo (@GeneralDagllo) September 21, 2023
4月中旬にハルツームで勃発し、ダルフール西部を含む国内の他の地域に拡大して、500万人以上が避難することとなり、さらに地域の不安定化を招く恐れがあるこの戦争を引き起こしたとして、双方ともが相手側を非難した。
サウジアラビアと米国は、スーダンでの永続的な停戦の実現に努めているが、アフリカや中東での国際的なイニシアチブが並行しており、そのプロセスは行き詰まっている。
ワグネルの存在
2021年のクーデター以降、スーダンの事実上の統治者であるブルハン将軍は、敵対するRSFに、アフリカでの人権侵害疑惑で西側諸国から制裁を受けているロシアの傭兵集団ワグネルとのつながりがあることをほのめかした。
「これら反政府勢力が、地域や世界のさまざまな国の無法者やテロリスト集団の支援を求めているため、この戦争は今や地域や世界の平和と安全に対する脅威となっている」とブルハン将軍は語った。
「これは、この地域の他の国々に飛び火するであろう戦争の火種のようなものだ」と同将軍は述べた。
「地域的および国際的な干渉によって、これらグループが支援を受けていることは今や明白だ。つまり、これが地域を焼き尽くす最初の火種となり、地域および世界の平和と安全に直接的な影響をおよぼすことになるということだ。」
スーダン軍とRSFの統合計画が頓挫したことを受け、4月15日に戦闘が勃発した。
NGOのACLEDによれば、スーダンでの戦闘により少なくとも7,500人が死亡し、約500万人が避難民となっており、スーダンに民主主義をもたらす取り組みは新たに壊滅的な打撃を受けている。
ブルハン将軍は世界中を旅する機会が増えており、これは自身の正当性を高めるための活動と見られている。
同将軍は国連で、世界の大国に対し、即応支援部隊(RSF)をテロ組織に指定するよう求めた。
そして、「RSFは、テロ組織に指定される根拠となる、あらゆる種類の犯罪に手を染めてきた」と述べた。
「殺人、放火、強姦、強制移住、略奪、窃盗、拷問、武器や麻薬の密売、傭兵の活用、子どもたちの徴兵を支援した者たちに、そのような犯罪すべての責任を負わせ、処罰することが必要だ」とブルハン将軍は話した。
米国は今月初め、西ダルフール州知事殺害を含む虐待の疑いで、RSF指導者の弟であるアブデルラヒム・ハムダン・ダガロ上級司令官をはじめとするRSF上層部に制裁を課した。
一方で、米国ほか西側諸国はブルハン将軍のことも強く批判している。
ブルハン将軍は2021年にRSFのダガロ指導者とともに、長年の独裁者であったオマル・アル・バシール氏を打倒した大規模な抗議活動後に発足した、暫定統治組織の一翼を担っていた文民指導者らを追放した。
「我々は、国民の偉大な合意と同意によって、スーダン国民に権力を移譲するというこれまでの約束を今も忠実に守っている」とブルハン将軍は述べた。
「軍はきっぱりと政治から離れるだろう。」
ロイター、AFP