
モスクワ:ハマスがイスラエルに対する近年で最も重大な攻撃を開始した後、アラブ連盟のアフマド・アブルゲイト事務総長は、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相とガザの状況について話し合うため、8日にモスクワに向かった。
ホスニー・ムバーラク政権下の最後の7年間にエジプト外相を務めたアフマド・アブルゲイト氏は、「ガザ地区における継続中の状況激化」について話し合う予定だと、カイロを拠点とするアラブ連盟の報道官が述べた。
7日に戦闘が勃発した後、ロシアは深刻な懸念を表明し、パレスチナ側とイスラエル側の双方に武力衝突を停止するよう呼びかけるとともに、西側諸国による中東カルテットへの妨害を非難した。
ロシア政府は、1967年の境界線内に東エルサレムを首都とするパレスチナ独立国家を作る準備のためには、適切な交渉が必要だと述べた。
「我々は現在の大規模な状況激化を、国連とその安全保障理事会の対応する決議に慢性的に背いたことと、ロシア・米国・EU・国連からなる国際的調停役の中東カルテットの取り組みを西側諸国が妨害したことの結果としての残虐な暴力の連鎖の、新たな非常に危険な顕現と見なしている」と、外務省報道官のマリア・ザハロワ氏は述べた。
アントニオ・グテーレス国連事務総長は、より広範な紛争を防ぐために中東における外交努力を求め、「二国家解決につながる交渉を通してのみ、和平が実現され得る」と述べた。
国連の人権責任者ヴォルカー・ターク氏はこう述べた。「暴力を直ちに止めるよう求めるとともに、各勢力と地域の主要国にさらなる流血を避けるために緊張を緩和させるよう要請する」
ドイツ政府は、パレスチナへの数億ドルの支援について見直しているところだと発表した。
スヴェンヤ・シュルツェ開発大臣は、政府は支援金が平和的な目的にのみ使われるよう常に注意深く確認してきたと述べた。
「しかし、今回のイスラエルに対する攻撃はひどい亀裂を示すものだ」と、大臣は語った。
「これからパレスチナ自治区への関与全体を見直す予定だ」
ドイツは地域の各開発プロジェクトをどうすれば最も役立てられるかについてイスラエルと話し合い、国際的パートナーと連携していくと、ドイツのオラフ・ショルツ首相が率いる中道左派政府の同大臣は語った。
ドイツの国会議員の一部、特に野党の保守派議員は、支援の停止を呼びかけた。
直近の連邦議会選挙において保守派の首相候補であったアルミン・ラシェット氏は、「欧州全体、27か国全てが今、『新たなスタートが必要であり、今後はテロリストに資金供給しない』と言うべきだ」と述べ、ヨルダン川西岸地区を拠点とするパレスチナ大統領マフムード・アッバース氏とのEUの協力を終わらせるよう求めた。
野党の左翼党の有力メンバーであるグレゴール・ギジ氏は、こういった動きに反対し、攻撃に対して責任があるのはハマスであり、全てのパレスチナ人ではないと述べた。
ロイター