
ニューヨーク:すでに危機的になっているガザの人道的状況は、今や「急速に維持不可能になりつつある」と国連のマーティン・グリフィス救援事務局長が声明で述べた。
グリフィス事務局長は、ガザには電力も水も燃料もなく、食料は危険なほど不足していると述べた。そして影響力のあるすべての国に対し、戦争のルールを尊重し、これ以上の深刻化を避けるためにその力を使うよう求めた。
ハマスとイスラエルによる過去数日間の行動や大胆な発言は、「非常に憂慮すべきものであり、容認できません」とグリフィス事務局長は述べた。
民間人と民間インフラは保護されなければならない、と彼は述べた。
グリフィス事務局長によると、ガザでは、イスラエルの非難命令をうけて何十万もの人々が安全を求め、行き場のない中で慌てて動こうとしている。しかし、混雑し、損傷した道路に沿って少しずつ南下している間に、家族連れが爆撃されているという。
戦争にもルールがあり、それらルールは常に、どのような面でも守られなければならないと彼は述べた。
「民間人は、より安全な地域への移動を許されなければなりません。そして、人々が移動しようと留まろうと、彼らを救うために片時も目を離すことはできません」とグリフィス事務局長は述べた。
また、捕らわれた人は誰でも人道的に扱われなければならず、すべての人質は解放されなければならないとも述べている。
「イスラエルとパレスチナ自治区の民間人は、1週間にわたる底無しの苦痛と荒廃に苦しんでいます」とグリフィス事務局長は述べた。「最悪の事態が起こるのはこれからではないか、と私は恐れています」
「この1週間、人類は試され続けています。そしてその試練に落第しようとしているのです」と彼は述べた。
欧州委員会は、ガザへ現在行っている人道支援を3倍にして7,500万ユーロ(7,880万ドル)へ増額し、援助を必要としている人々へ確実に届けられるよう国連機関と協力すると発表した。
「委員会は、国際人道法を完全に尊重し、ハマスのテロリストから自国を守るイスラエルの権利を支持します」とEU幹部は声明で述べている。
「これに関連して、私たちは、ガザで暮らす罪のない民間人が支援を受けられるように懸命に取り組んでいます」
EUは今週初め、6億9,100万ユーロ相当のパレスチナへの開発援助全額を見直すと述べた欧州委員会の委員の発言を撤回し、パレスチナの人々への援助維持を決定した。
国連人道支援事務所は13日、ガザとヨルダン川西岸地区の約130万人を支援するために2億9,400万ドル近くの援助を要請した。その半分近くは、生活必需品が尽きつつある中で食料に充てられる。
AFP通信
ロイター通信