• モロッコに入ることができない捜索救助隊は、モロッコ政府から許可が下りないと不満を表明

アミズミズ、モロッコ：数百人の抗議デモ参加者は24日、先月モロッコを襲った壊滅的な地震の震源地に近い都市の街頭に出て、数週間にわたり緊急支援を待ち続けた怒りと不満を表明した。

高アトラス山脈の町アミズミズでは、クラクションを鳴らす車やバイクを従えた抗議デモ参加者が政府に反対するシュプレヒコールを上げ、法執行機関がデモ参加者を阻止しようとした。この抗議デモは、労働者のストライキや週末の豪雨を受けて行われた。週末の豪雨は、かつての住まいの近くでテント生活を送っている住民の苦境をさらに悪化させることになっていた。

「アミズミズではなにも動いていない！」と、モロッコで最も広く話されている先住民族の言語であるタチェルヒット語で男たちは叫んだ。

9月8日の地震により近隣全域が崩壊し、数千人が一時避難所への移動を余儀なくされた。モロッコのアルハウズ県のアミズミズと周辺の村では、ほとんどすべての人が家族や友人を亡くしている。

24日の抗議デモは当初、「地元と地域当局の怠慢」に注意を喚起し、一部の住民が緊急支援の対象から除外されたことを非難するために、「アミズミズ地震被害者調整」と呼ばれる団体によって組織された。

同団体のコーディネーターであるモハメッド・ベルハッサン氏はモロッコのニュースサイト「ヘスプレス」に対し、「避難キャンプの状態は悲惨極まりない」と話した。

しかし、同団体は地元当局と会談し、最終的に懸念に対処するという約束を取り付けた後に、予定していたデモ行進を中止していた。同団体がデモ行進を中止したにもかかわらず、数百人が街頭に出て、この状況に抗議した。

デモ参加者はモロッコの国旗を振り、モハメッド6世国王の王室内閣が発表した緊急支援を地方自治体が提供しなかったことに怒りを向けた。デモ参加者は「国王万歳」と叫びながらも、国王に対して、地元当局が国王の命令をどのように執行しているかを確認するためにアミズミズを訪問するよう要請した。

デモ参加者は尊厳と正義が必要であると抗議し、長年にわたる疎外状態を非難した。

モロッコは地震の直後、委員会を招集し、特別復興基金を設立した。モロッコ政府は今月初め、まず毎月2500モロッコ・ディルハム（242ドル）の支給を開始し、その後、破壊された家屋の再建のために最大14万ディルハム（1万3600ドル）を支給する予定であると発表した。

アミズミズの住民らは今月初め、AP通信に対して、多くの世帯が当局に連絡先を提供しているのに、その大半は緊急支援の現金を受け取っていないと語った。モロッコの最新の国勢調査によると住民が1万4299人いるアミズミズでは、アトラス山脈に冬が近づいているため、多くの人が避難場所を心配している。

地震後、トレーラー移動式の銀行が町の広場で営業を開始した。地元当局は、住民が現金を入手できる銀行手続きコードを送信するために、電話番号を収集した。しかし、その後の対応の遅れが、多くの住民の我慢の限度を超えた、とベルハッサン氏はヘスプレスに語った。

援助の遅れに対するアミズミズの抗議デモが起こる前、モロッコ政府は、地震で2901人が死亡したと報じられて数日後、わずか4カ国に限定して支援を受け入れたことへの批判に直面していた。政府当局は、この決定は緊急対応が重要な数日間、道路の渋滞や混乱を防ぐことが目的だったと説明した。モロッコに入ることができない捜索救助隊は、モロッコ政府から捜索救助の許可が下りないと不満を明らかにした。

AP