
ロンドン:ヨルダンのアブドッラー国王は30日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリーニ事務局長と会談した。ヨルダンのニュースメディアが伝えた。
アブドッラー国王は、包囲されたガザ地区に援助を提供する上でUNRWAが直面している課題について語った。国王は国際社会に対し、その責任を果たし、UNRWAに必要な支援を提供するよう呼びかけた。
国王は、ガザで続いている暴力を強調し、イスラエルとハマス間の即時停戦の必要性を強く訴えた。
また、彼はガザにおける人道的危機の深刻さを強調し、国際的な人道支援組織が支障なく活動を行えるようにすることの必要性を訴えた。
会議には、フセイン・ビン・アブドッラー皇太子、ヨルダンのアイマン・サファディ外相、ジャファール・ハッサン王室庁長官も出席した。
一方、ラーニア王妃は国連児童基金(UNICEF)の上級代表と会談し、パレスチナの子どもたちへの暴力の壊滅的な影響について協議した。
王妃は、UNICEF初の著名な「子どものための大使」であり、パレスチナの飛び地、ガザにおける暴力と子どもたちの権利侵害について説明を受けた。
UNICEFのテッド・チャイバン人道活動・物資供給担当事務局次長は、人道援助の持続的な流れを可能にするために、即時停戦とガザへのすべての検問所の開放が緊急に必要であると語った。
チャイバン氏は、国際人道法の原則を守り、民間インフラを保護する必要性を訴えた。さらに、ガザで生命の危機に直面している患者が、重要な医療サービスを受けられるようにすることが緊急に必要であることを強調した。
UNICEFはこの3週間、ガザの100万人に水を提供してきた。しかし、同機関が供給できる水は一人当たり毎日3リットル以下であり、標準的な最低必要量とされる15リットルから大幅に不足している。
チャイバン氏は、水と食料の不足が、地区の過密状態と相まって、水を媒介とする疾病発生の潜在的な脅威となっていると説明した。
UNICEFは、戦闘が始まって以来、緊急医薬品、水、衛生用品を積んだトラック20台しかラファ検問所を通して届けることができなかった。
チャイバン氏はラーニア王妃に、UNICEFがガザへの援助トラックの数を増やそうとしていると話し、「国連は、人道的支援の努力とその活動を維持するためには、毎日100台のトラックが必要だと言っている」と強調した。