ガザ/テルアビブ:イスラエル軍は、パレスチナ武装勢力がイスラエル領内に向けて発砲し、7日間の一時休戦に違反したと非難した後、12月1日にガザでハマスとの戦闘を再開したと発表した。
11月24日に始まり、2度延長された7日間の一時休戦は、ガザで拘束されている数十人の人質と数百人のパレスチナ人囚人の交換を可能にし、粉々に破壊された沿岸地帯への人道援助の入国を許した。
午前7時(日本時間午後1時)に停戦が終了するまでの1時間、イスラエルはガザから発射されたロケット弾を迎撃したと発表した。
イスラエル軍によれば、停戦期限の数分前に、ガザ近郊のイスラエル人居住区でロケット弾を警告するサイレンが鳴り響いたという。
パレスチナのメディアは、停戦終了後、イスラエルによる空爆と砲撃がガザ全域に及んだと報じた。
ハマスからの即時のコメントや発射の責任の主張はなかった。
カタールとエジプトは、木曜日に最新の人質8人とパレスチナ人囚人30人が交換されたことを受けて、停戦を延長するための集中的な努力を続けている。
イスラエルは以前、地上攻撃と砲撃を一時停止するために受け入れる最低条件として、1日10人の人質解放を掲げていた。
「我々はあらゆる可能性に備えている。必要であれば我々は戦闘に戻ることになる」と、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の顧問であるマーク・レゲフ氏は、停戦の終了を前にCNNで語った。
イスラエルは、ガザを支配するハマスの殲滅を誓っている。10月7日、武装集団が1200人を殺害し、240人の人質を取ったとイスラエルは発表している。
イスラエルは激しい砲撃と地上侵攻で報復した。国連が信頼できると見なしているパレスチナ保健当局は、15,000人以上のガザ地区住民の死亡が確認されたとしている。
人質が帰国
木曜日の解放により、休戦中に解放された人質は105人、パレスチナ人囚人は240人となった。
解放された人々の中には、メキシコとイスラエルの二重国籍者1人と、フランスとイスラエルの2重国籍者の21歳のミア・シェムさんを含む、21歳から40歳の女性6人が含まれている。
イスラエル首相官邸が公開した写真には、10月7日にイスラエル南部の野外音楽フェスティバルでハマスに捕らえられたシェムさんが、イスラエルのハッツェリム軍事基地で再会した後、母親と弟を抱きしめている姿が写っている。
イスラエル首相府によると、新たに解放されたもう2人の人質は、ベラルとアイシャのアル・ジアドナ兄妹で、それぞれ18歳と17歳。彼らはイスラエルのベドウィン系アラブ人で、農場で牛の乳搾りをしていたところを人質に取られた家族4人のうちの1人である。
カタールの主席交渉官の一人で、マラソンのように続いたシャトル交渉を通じて停戦を仲介した外交官のアブドゥラー・アル・スライティ氏は、最近のロイターのインタビューで、戦闘を封印し続けることの不確実性を認めた。
「当初は、合意を達成することが最も困難なステップだと思っていましたが、合意を維持すること自体も同様に困難であることがわかりました」
イスラエルは民間人保護に合意 ブリンケン氏語る
イスラエル軍の攻撃で230万人が住むガザ沿岸部の大部分が荒れ地と化した後、停戦によってガザへの人道援助がいくらか認められた。
イスラエル国防省とパレスチナ赤新月社によれば、木曜日にはさらに多くの燃料と56台の人道物資のトラックがガザに入った。
しかし、食糧、水、医薬品、燃料の供給は、必要な量をはるかに下回っていると援助関係者は言う。
ヨルダンのアブドゥラー国王は木曜日、アンマンで開かれた緊急会合で、イスラエルに圧力をかけ、苦境にある飛び地により多くの援助が入るようにするよう、国連当局者や国際団体に要請した。
週間前に停戦が発効したとき、イスラエルは7週間にわたる北部への攻撃の後、作戦の焦点をガザ南部に向ける準備をしていた。
アントニー・ブリンケン米国務長官は、開戦以来3度目の中東訪問でイスラエルを訪れた際、ネタニヤフ首相に、イスラエルは北部で与えた大規模な民間人の犠牲と住民の移住を南部ガザで繰り返すことはできないと伝えたという。
「イスラエルの進行中の計画の詳細について話し合ったが、ガザ北部で見られたような大規模な民間人の犠牲と住民の移住を南部で繰り返してはならない、という米国の要請を強調した」とブリンケン氏はテルアビブで記者団に語った。
「そしてイスラエル政府もそのアプローチに同意した。これには、病院や水道施設などの重要なインフラを損なわないための具体的な措置や、安全地帯を明確に指定することなどが含まれるという」
ロイター